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第三戦:小熟女ヒロインは黒幕の罠に嵌まりかけて…

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「うッ、あぁッ、くぅッ、いやッ、あん、ああんッ」
完全に動きが止まったマダムは、なんとも艶めかしい喘ぎを漏らしつつ、羽交い絞めにされ腹パンチの乱れ打ちに晒されている。
「いいやられっぷりじゃあなぁ~~い、マダム」
ついに現れた黒幕こと、反社会同盟総統、アルチンゲール。
まあ、オネエ系の軍服オヤジである。
「ア、 アルチンゲール…さん…。もうこんな愚かな闘いは無駄な事ですわッ。潔く改心なさった方が…」
と、疲労困憊のマダムは停戦を持ち掛ける。

「ふっふふふ、見事ないたぶられっぷりを披露したうえ、これからウチの組織に拉致られて、徹底的にシバき倒されてお仕置きを受けて、ひぃひぃ泣きわめく運命の無様なスーパーヒロインがそれを言うわけ?」
「え、えぇ、そ、そんなあ…拉致とか…マジなの? しかもお仕置きとか…」
スーパーヒロインを拝命した時から覚悟はしていたことだが、反社会同盟の手に堕ちる、という恐怖感。
悪に捕まるという屈辱的展開だけは避けたいという忌避観。
それだけではない、その先にある展開を妄想して、密かな危機感に秘めたる感情がふつふつと沸き上がってくることを避けられない彼女自身がいる。
最近、闘いの日々でやたらと、この悪の組織に追い込まれることも多く、その都度思うのだ。
(もし、この人たちに捕まっちゃったら私、どうなるのかしら…?)
レオタードの下で、今なお盛りを迎えたままの女芯が蠢く感覚に戸惑うのだ。
(な、なに妄想してるの、ワタクシったら! これでもビューティ・マダムは嵐難市長肝いりで誕生した、健全な、教育的で道徳的かつ、倫理的なスーパーヒロインなんだから!)
と、自分を叱咤しつつも抵抗する気力を失って行くマダムだ。
「さぁてと、もう完全に動きがストップしたみたいね」
彼女の武器、お仕置きウイップを手にしたアルチンゲールは、それを一閃。
893らのリンチに遭い、へとへと状態のマダムの魅惑の肉体にくるくると巻き付いた電磁鞭は、その主のナイスバディを存分に苦しめる。

ビクッ…ビクビクビクビク、ビクンビクンッ!

「ンンンンああぁぁ――――ッ、しぃ、びぃ、れぇ、るうううぅぅぅ――――――――ッ!!」
仮面の下で半分白目を剥き、変顔を造りながら大悶絶のビューティ・マダムだ。
「きゃはははは、良い感じぃ~~~ッ! もっともっと喘ぎ悶えなさいな。完全に屈服させてから、我がアジトにご招待して、かんたーい、してあげるわぁ」
「ああ、そ、そんなッ、そんなにわたくしを攫いたいのね、あなた方はぁ!?」
近頃の反社会同盟は、悪行に加え、マダムを誘拐することにもご執心なだけに、スーパーヒロインの妖しい危機感はいやますばかりだ。
マダムの戦意やスタミナを十分奪い取ったと察したか、お仕置きウイップの電撃を中断した。
「ああぁぁああぁぁ~~~~…」
気の抜けた喘ぎとともに、放心したような表情を浮かべたマダムは、ガクリと膝をつき、倒れ伏した。
「さあ、あんたたち、マダムをアジトへとご案内だよ、早く連れ運びなさい!!」
と、興奮冷めやらぬ様子で命じるアルチンゲール。
(ああ、もうダメ…捕まっちゃうんだわ、わたくし)
と、マダムが失意と妖しい胸の高鳴りに、そのナイスバディを震わせていると、遠くからサイレンの音が…。
「ちい、県警ね。案外早いじゃない。ブツの運搬が優先よ、残念だけれど、貴女を攫っていたぶり抜くのは、またの機会にしてあげる。肉体に磨きをかけて、待ってなさい、むひひひひ」
悪の女、いやおかま頭目は、部下を促すといずこかへと消えていった。
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