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マオの親友、田中くんは神様(ゼロじぃ)を救った.34
しおりを挟む僕は正直このままでも面白いとは思ってたけど、それじゃぁダメらしい。
僕が出来るのは、田中くんの言っていた言葉をそのままそっくり伝えること!
田中くんのボロカス言ってたのは、なにも全て悪いところではない。
ここをこうしたら面白いのに、これはない方がいい、などといったアドバイスのようなものだった。
それを全て神様に伝えて、神様がゲームを修正すれば勝利は見えてくるはず!!!
僕は田中くんの話をゼロじぃに話す。
「ほう、ほう!!なるほど!これは思いつかんかった!そうか、実はこのゲームの元となったのは、わしの世界なのじゃ。わしの世界のルールや生物をそのままゲームに移して、成長させやすくしすぎたのが間違っていたのじゃな!なに!?他にもまだまだあるじゃと!?ちょ、ちょっとまっとれ!」
ゼロじぃは本を出した時と同じように右腕を黒い空間に突っ込んだ。
出てきたのは大量の紙束。そして1本の羽ペン。
「これに!これに書いとくれ!」
これからはひたすら田中くんの言葉を思い出し記す作業。
全部覚えてるのかって?
僕が何年拓也と田中くんのフリーデイズの話からの喧嘩という流れを見てきたと思ってるの?
田中くんのフリーデイズへの評価は、年を越すごとに明確になってきていた。
ある時ついにブチ切れた田中くんが、いかにフリーデイズがクソゲーなのかをまとめたレポートを書いてきた。
拓也は1枚目の半分で寝落ちしていたけど。僕は最後まで読んだよ?後が怖いから。
それをゼロじぃに言えば、念の為にと、“完全記憶能力”というスキルを貰った。これがあれば、今までの記憶を隅々まで思い出せるだけでなく、これから記憶する全てのことを完璧に覚えることが出来るらしい。
ゼロじぃの本気を確かに感じた。
それなら僕も、全力で応えるよ!!
僕は記憶の限りひたすら書き続け、ゼロじぃは受け取った紙を元にゲームの修正をしている。
これで僕の大切なフリーデイズが人気になってくれれば、嬉しいんだけどなぁ。
「ありがとう、ありがとうマオ!!!これで光が見えてきた!!!お主のおかげじゃ!!!」
「いえ、僕はなにもしていませんよ。全部田中くんの意見ですから、お礼なら田中くんに。僕もフリーデイズがたくさんの人に楽しんで貰えたらとずっと思っていたので、これで皆がフリーデイズの良さを知ってくれたらほんとに嬉しいです!」
「あぁ!田中くん、じゃな!そやつがわしのところに来たら、ちゃんとお礼するのじゃ!マオはここで少し待っておれ!あと3年しか時間が無い!じゃあマオ!行ってくるのじゃ!」
そう言って、ゼロじぃはすぅ、と消えていった。
え?あと3年?さっきまであと5年だって言ってなかったっけ?
あれ?
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