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第4章
ぶっぱな事件
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銃を構えて、いざ!っと意気込んで数秒…
シーンと静まった場にじわりと背中に汗をかく。
「…どうした。早く見せてみろ」
店主がはんっと鼻を鳴らす。
出来ないんだろ?って思ってるのが伝わってくる。
「い、今集中力を高めてるだけだから」
苦しい言い訳をして、改めて銃をしっかりと観察する。
前世の銃とは違って弾丸を入れるマガジンもなければ、ハンマーも見当たらない。
トリガーはあるから、前世の銃と同じように此処を引くことで攻撃が出来ることに間違いはないだろう。
前世と今世の違い…
それは
キュイーーーーーーーーーーン
ドォォォオオオオオン!!!!
「な…なんだ!」
「おい!大丈夫か!?」
「きゃーーー!!」
「怖いよぉ!ママァ!!」
前世と今世の違い。
それは魔法の有無!と閃いて、銃に魔力を込めトリガーを引くと思った以上の威力が出てしまい、裏の空き地に大きな穴が空いた。
大きな爆発音と地面の揺れに近隣住民や近くを歩いていた者達が騒ぎ、物凄い騒ぎになってしまった。
「ルナイス!!」
予想外の威力に呆然としていると、ガバっと力強くノヴァに抱きしめられた。
「ルナイス怪我は!?大丈夫なのか!?」
こんなに取り乱したノヴァ見たことないって頭の片隅で思いながら惚けたまま、ノヴァに大丈夫っと呟く。
ノヴァが咄嗟に結界を展開してくれたお陰で僕は勿論のこと、被害は裏の空き地内で済んだのだ。
結界が展開されていなかったらきっと僕はここら辺の者たちを何人か殺めてしまっていたことだろう。
「お…お前なんてことを!」
唖然としていた店主が我に返り、ワナワナと震えながら僕を睨みつける。
確かに僕が店主の立場てあったら絶対に「殺す気かぁ!」って言ったはず。
怒るのも仕方がない。
「何の騒ぎですか?」
そんな混乱した場にそぐわないウキウキとした穏やかな声が響いた。
「ラプラス様!」
「おや?これはノヴァ殿の結界か?…そしてこの大穴…ルナイス殿の手に持っている物は何だい?」
こんな時でもラプラス様は僕の手に握られた騒動の原因の物に興味津々で、目を輝かせている。
「ラ…ラプラス様、取り敢えず場を収めるのを手伝ってくださいませんか?」
「なるほど。その銃と呼ばれる武器は外国の骨董市から買い付けた代物で、長年使い方の分からなかったそれを何故か知っていたルナイス殿がその武器に魔力を注いで発動のボタンを押したところ、想像以上の威力が出てしまいあの状態となってしまったということか」
周りで恐怖に怯えている者たちに事情を説明し、謝罪して回りラプラス様の別荘に帰り詳しい事情を説明し改めてラプラス様にも謝罪を。
「私としては見知らぬ武器を解剖して調べ着くしたいのだが…外国からの輸入品にそのような危険度の高い武器があることは国に報告せねばならん。もしこの武器が外国で大量に量産されており誰もが扱える武器ならば戦争の原因になるやもしれんからな」
ラプラス様は興味深そうに銃を両手で持ち上げ上下左右、色んな角度から観察しながら残念そうに溜息をついている。
僕としても銃は危険度が高いし、ラプラス様の言う通り外国がこの銃を主とした戦闘を考えているというのなら世界の一大事であると思うので国に報告するべきだと思う。
けれど、ラプラス様と同じようにこの銃を国に提出しなければならないことが非常に残念だとも思っている。
僕がぶっぱなした銃は銃に篭めた魔力量によって威力が変わるようだと、あのぶっぱな事件の時に何となく分かった。
つまりきちんと銃へ流し込む魔力量を調節すれば、心強い相棒となるわけだ。
体の大きさや筋力的に短剣しか使えず、どうしても僕は物理戦だと相手との距離を縮めなくちゃいけないのだけど、銃があれば相手との距離を取った状態で攻撃することができる。
これからのことを考えると手に持っていたい武器なのだけれど…どう考えても僕の手元に銃が残る未来はなく、僕の口からも残念のため息がこぼれ出る。
シーンと静まった場にじわりと背中に汗をかく。
「…どうした。早く見せてみろ」
店主がはんっと鼻を鳴らす。
出来ないんだろ?って思ってるのが伝わってくる。
「い、今集中力を高めてるだけだから」
苦しい言い訳をして、改めて銃をしっかりと観察する。
前世の銃とは違って弾丸を入れるマガジンもなければ、ハンマーも見当たらない。
トリガーはあるから、前世の銃と同じように此処を引くことで攻撃が出来ることに間違いはないだろう。
前世と今世の違い…
それは
キュイーーーーーーーーーーン
ドォォォオオオオオン!!!!
「な…なんだ!」
「おい!大丈夫か!?」
「きゃーーー!!」
「怖いよぉ!ママァ!!」
前世と今世の違い。
それは魔法の有無!と閃いて、銃に魔力を込めトリガーを引くと思った以上の威力が出てしまい、裏の空き地に大きな穴が空いた。
大きな爆発音と地面の揺れに近隣住民や近くを歩いていた者達が騒ぎ、物凄い騒ぎになってしまった。
「ルナイス!!」
予想外の威力に呆然としていると、ガバっと力強くノヴァに抱きしめられた。
「ルナイス怪我は!?大丈夫なのか!?」
こんなに取り乱したノヴァ見たことないって頭の片隅で思いながら惚けたまま、ノヴァに大丈夫っと呟く。
ノヴァが咄嗟に結界を展開してくれたお陰で僕は勿論のこと、被害は裏の空き地内で済んだのだ。
結界が展開されていなかったらきっと僕はここら辺の者たちを何人か殺めてしまっていたことだろう。
「お…お前なんてことを!」
唖然としていた店主が我に返り、ワナワナと震えながら僕を睨みつける。
確かに僕が店主の立場てあったら絶対に「殺す気かぁ!」って言ったはず。
怒るのも仕方がない。
「何の騒ぎですか?」
そんな混乱した場にそぐわないウキウキとした穏やかな声が響いた。
「ラプラス様!」
「おや?これはノヴァ殿の結界か?…そしてこの大穴…ルナイス殿の手に持っている物は何だい?」
こんな時でもラプラス様は僕の手に握られた騒動の原因の物に興味津々で、目を輝かせている。
「ラ…ラプラス様、取り敢えず場を収めるのを手伝ってくださいませんか?」
「なるほど。その銃と呼ばれる武器は外国の骨董市から買い付けた代物で、長年使い方の分からなかったそれを何故か知っていたルナイス殿がその武器に魔力を注いで発動のボタンを押したところ、想像以上の威力が出てしまいあの状態となってしまったということか」
周りで恐怖に怯えている者たちに事情を説明し、謝罪して回りラプラス様の別荘に帰り詳しい事情を説明し改めてラプラス様にも謝罪を。
「私としては見知らぬ武器を解剖して調べ着くしたいのだが…外国からの輸入品にそのような危険度の高い武器があることは国に報告せねばならん。もしこの武器が外国で大量に量産されており誰もが扱える武器ならば戦争の原因になるやもしれんからな」
ラプラス様は興味深そうに銃を両手で持ち上げ上下左右、色んな角度から観察しながら残念そうに溜息をついている。
僕としても銃は危険度が高いし、ラプラス様の言う通り外国がこの銃を主とした戦闘を考えているというのなら世界の一大事であると思うので国に報告するべきだと思う。
けれど、ラプラス様と同じようにこの銃を国に提出しなければならないことが非常に残念だとも思っている。
僕がぶっぱなした銃は銃に篭めた魔力量によって威力が変わるようだと、あのぶっぱな事件の時に何となく分かった。
つまりきちんと銃へ流し込む魔力量を調節すれば、心強い相棒となるわけだ。
体の大きさや筋力的に短剣しか使えず、どうしても僕は物理戦だと相手との距離を縮めなくちゃいけないのだけど、銃があれば相手との距離を取った状態で攻撃することができる。
これからのことを考えると手に持っていたい武器なのだけれど…どう考えても僕の手元に銃が残る未来はなく、僕の口からも残念のため息がこぼれ出る。
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