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第4章

派遣者募集

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場が落ち着いたところで、食事を頂きながら南の地の食事の中央への輸出についてラプラス様にお話しした。



「なるほど。そこまで気に入ってもらえるとは大変喜ばしいことだ。全てを直ぐには無理であるが、商人達とも話し合って前向きに検討しよう。その際の輸出先の商会については貴方達が融通してくれると思って良いな?」


「はい。あ、あともし可能であれば魔獣を美味しく調理できる者を我が家に派遣してくれないでしょうか?大体3カ月ほど。もちろんその間、派遣者の給金や衣食住については僕達が保証いたします」


「うむ…悪魔族が王都に入るには面倒な確認がされるが、それがなく王都に入れるとなれば手を挙げる者は多かろうな。あー…しばらく時間がかかるやもしれん」



「僕達は此処を明後日出てアーバスノイヤー領へ戻る予定ですので、それまでに決めてくだされば一緒に連れていけます。それ以降となるとその面倒な確認事項はされるかもしれません」



「分かった。そのことも伝え、至急決めよう。経費は少ない方が新たな教本に当てる金が増えるしね」


悪魔族は好奇心や欲求を満たす為に結構やばいことをするから人が多い王都等に入るには色んな質問や契約書に署名したりしないといけなくて、結構面倒らしい。


僕達と一緒の馬車に乗って帰れば、その面倒な確認が大幅に短縮されるし、アーバスノイヤー領へ行くための旅費もかからなくなるのでその浮いた金で教本を買うつもりらしいラプラス様は、さっそく派遣者を決めるために動くと言って食堂を出て行かれた。


ラプラス様を見送って、残っていた朝食を平らげた僕達は再び闇市へと足を運ぶことにした。









「あ、発見」


昨夜おまけをくれたお肉屋さんに行くと昨夜と同じように仁王立ちでおじ様が立っていた。


「おじ様!昨日ぶりです」

「あぁ…今日は人が多い、な?」

「あ、はい。実は僕達男爵の位を与えられている者でして…彼等は護衛です」

「…」



あ、やばい。

おじ様の顔が青を通り越して白くなりつつある。



厳つい見た目をしながら、おじ様はとっても繊細なのである。




「おじ様!昨日いただいたおまけ!とっても美味しかったです!」

慌てておじ様の所へ再び現れた理由を話せば、おじ様は顔色を青にまで戻してなんとか僕に引きつった笑みを見せてくれた。


「それは…よかった」



「はい。で、ラプラス様からもしかしたら話があるかもしれないんですけど料理の腕に自信のある人をアーバスノイヤー領へ派遣してもらうつもりなんです。もし良かったらラプラス様に話聞いてみてください」



おじ様は料理っていうより素材を作って売っている感じだけど、昨日もらったおまけ(ミートパイみたいなやつ)はとっても美味しかったので料理の腕も良いのだと思う。

誰を派遣するかはラプラス様が決めることだけど、このおじ様が来てくれたら嬉しいなっと僕は思うんだ。




「は…はい」


「じゃあ昨日のおまけのやつって売ってますか?」


「ぇ…ぁ…一応、売ってます」


「じゃあそれ全部ください!」




連日お店の物を全部買い占めるのはおじ様を困らせてしまうので、美味しかったおまけの品のみを買い占めさせてもらうことにした。

おまけの品は肉包みという名で売られていて、おじ様から肉包みを受け取って僕達は次の目的地へ。







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