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第4章

解決策を思い出す

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僕が話したレッドドラゴンの状況にラプラス様もノヴァもんーっと顎に手を添えて解決策を考えている中、僕は人の姿になったホルス様に膝枕しながらヨハネスが差し出す水をゴクリ、ゴクリと飲んでいる。

火傷からの脱水症状を心配されて水が用意されたのだけど、何だか機嫌のよろしくないらしいホルス様が人型になって僕を地面の柔らかい所に座らせて僕の膝を整えて、そこに頭をのせ眠りだしてしまったのでこの光景となっている。




傍から見ればかなりやばさを感じる光景になっていることは自覚があるが不機嫌なホルス様に避けてとも言えないし、言いたくない。


不機嫌でも麗しいホルス様のご尊顔を間近で見られるなんて僥倖でしかない。

この機会を逃したくないのである。




幸い此処にはラプラス様とノヴァと僕達しかいないので周りの目を気にする必要はないですし。









ホルス様は意図的にではないにしても僕を傷つけられたことに相当腹が立っている様子で、それは僕としては嬉しいのだけど僕のことでホルス様の麗しいお顔の眉間に深い皺が刻まれていることは望んでいない。

加護あるし大丈夫でしょって迂闊に行動したことを反省しなければ…



ホルス様はレッドドラゴンに卵を排除することもできると言っていたけれど、本当にそんなことをするようなドラゴンじゃない。


ドラゴンは出生率の低さから同胞の子等を皆で守るし、基本的には不必要な殺生はしない生き物だ。




今も僕の膝で寝転がっているけれど、偶に目を開けては卵を気にしているし…そういえば昔もドラゴンの卵を保護したな僕達!!!








今回が初めてじゃないじゃん!と一人興奮して鼻息が荒くなる。




「ルナイス?どうした。」


そんな僕の鼻息に起こされたホルス様が心配そうに目を開けて僕の顔を見上げてくる。

そのお顔も僕の胸をきゅぅんと捻じってくる。





「僕達前にも卵を拾ったことあるなって思い出したんです。パンって確かアイスドラゴンじゃなかったですか?」


「っ!そうであったな!我もすっかり忘れておった。」




パンの存在をホルス様に告げるとホルス様もあってお顔をされた。


パンは生まれる前から魔力を上手く制御していた優秀だけどちょっと元気がすぎる子ドラゴンで、実は氷系の魔法を扱うアイスドラゴンの子だったのだ。


レッドドラゴンはドラゴンの中でもワイバーンよりというか…他のドラゴン種より野生的なので意思の疎通が上手くいかないのだ。




今まで周りに意思疎通のできるドラゴンばっかだったからそんな基礎的なことも忘れていた。









「ノヴァー!パン達を呼ぼう!」


「っ!その手があったか。」


ホルス様は未だ僕の膝の上なので、ぶんぶんと手を振って少し離れた所でラプラス様と話し込むノヴァに声をかけるとノヴァもあって顔をした。





「パン?…パンとは?」


「前に保護し孵ったアイスドラゴンの子供です。」


「なるほど。レッドドラゴンとアイスドラゴンで相殺させようという作戦だな。」



あの状態のレッドドラゴンをあまり放置できないから急いでパン達を此処に呼ぼうってなったのだけど…




「我はまだルナイスに癒されたい。気が収まらん。」


「「「・・・」」」



「かっ可愛い!」



パン達を呼んできてほしいとお願いしたホルス様はふんっと顔を僕のお腹に埋めて動かない宣言。

ノヴァ達は何とも言えない目をしていたけれど、僕はもうメロメロだ。


麗しい上に可愛らしい何てもうホルス様は最強!







結局ホルス様は動かないし、僕はそんなホルス様にデレデレだしでパン達はノヴァが転移魔法で連れてくることになった。









「ルナイス、今夜は覚悟しておけ。」

「ひゅぃ!」


ホルス様にデレデレしすぎてパン達を連れて帰ってきたノヴァに低くて素敵な声で宣言されて変な声が出てしまう僕であった。





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