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第4章
お久しぶりのお二人
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ハビット辺境伯に初代が妖精族と協力して西の地を豊かにしたことは王家から史書を借りてくれば証明できる。
しかし、ハビット辺境伯に妖精族が存在することを証明するのはどうしたものかっと頭を悩ます僕とノヴァ。
ホルス様はしっかりと見えていて会話もできる。
ノヴァは力のある妖精が薄っすらと見える感じらしい。
ちなみに僕にはまったく見えていない。
見えていなくても、人以外の生き物の気配は感じているからホルス様が妖精がわんさかいると言われてもそうなんだって受け入れられるんだけど…ハビット辺境伯はまったく妖精の気配すら分かっていないらしい。
たぶん、妖精族何ていないって強い思い込みのせいもあるのだろうけど…
どーしようかっと悩んでいると
「オーレとルゲイエを呼べば良い。」
とホルス様から助言をいただいた。
そして数分後
ハビット辺境伯のお家の応接室にオーレさんとルゲイエさんが来てくれている。
「お久しぶりです。」
「ひさしぶりぃ~。」
全然個性の違う2人だけど、元は1人の精霊だそうだけど…合体したらどんな感じの精霊になるのか実は前から興味津々な僕ですが、今はそれを聞いている場合ではないので我慢。
「早速ですが、妖精達を誰にでも見えるようにって出来ますか?」
一通りの挨拶を終えて、早速本題を2人に投げかける。
史書に関してはにぃ様にお願いして今ぽちが走って届けに来てくれているので、先に妖精達の存在をハビット辺境伯に証明したいと思っている。
「あぁ~よかったぁ!また他種族との争いごとだったらどうしようかとぉ。」
「結論を言いますと出来ます。ですが、それなりに私共に負担の大きいことなので長時間であったり人によっては出来ません。」
ルゲイエさんはほっと息を吐き出しふにゃ~んと笑い、オーレさんはきっぱりはっきり知りたいことを簡潔に教えてくれる。
「どういう方法なのですか?」
オーレさん達に負担になるってどんな方法なのだろう?と思ったところでノヴァが聞いてくれた。
「対象者に私達が触れ、気を流します。気を流している間は妖精達の姿が見えます。ちなみに気と言うのは、あなた達で言うところの魔力のようなものです。気を流すのにはそれなりの労力が必要となりますので相性が悪いとしばらくこちらが眠らないといけなくなります。また対象者にも影響があります。私達は夢を司る妖精に近い存在なので、暫く夢見が悪くなると思います。」
「そうそ~。結構大変なんですよぉ。」
こちらが細かく聞かなくても10を教えてくれるオーレさんの説明のお陰で、よくわかった。
しかし問題は…
「ノヴァ…ハビット辺境伯とオーレさん達が相性良いと思う?」
「いや、まったく。」
だよねーっと2人で頷き合う。
そもそも他種族を受け入れない思考の持ち主であるハビット辺境伯が、精霊族であるオーレさんやルゲイエさんに触れられることに酷い拒否反応を起こしそう。
2人のことを考えるとお願いするのは心苦しいけれど、頼むしかないのが現状。
「オーレさん、ルゲイエさん彼女にどーしても妖精の存在を示さないといけないのでお願いします。もちろんお礼として僕達にできる範囲で何でもさせていただきます!」
「ルナイス。精霊族であっても″なんでも″はならん。彼等は無邪気故に残酷なことを平気でできてしまう生き物だぞ。」
仕方ないっとオーレさん達にお願いすると、ホルス様に注意された。
確かになんでも…は危ない橋であることは分かっているのだけど精霊族の望むことなんてまったく見当がつかないんだもの。
「では、ルナイス様に一度精霊族の住まう所へ来ていただきたい。精霊王が会ってみたいと言っておられるので。」
どんな要求をされるのかっと息を呑んで待っていると、予想外の要求がきた。
しかし、ハビット辺境伯に妖精族が存在することを証明するのはどうしたものかっと頭を悩ます僕とノヴァ。
ホルス様はしっかりと見えていて会話もできる。
ノヴァは力のある妖精が薄っすらと見える感じらしい。
ちなみに僕にはまったく見えていない。
見えていなくても、人以外の生き物の気配は感じているからホルス様が妖精がわんさかいると言われてもそうなんだって受け入れられるんだけど…ハビット辺境伯はまったく妖精の気配すら分かっていないらしい。
たぶん、妖精族何ていないって強い思い込みのせいもあるのだろうけど…
どーしようかっと悩んでいると
「オーレとルゲイエを呼べば良い。」
とホルス様から助言をいただいた。
そして数分後
ハビット辺境伯のお家の応接室にオーレさんとルゲイエさんが来てくれている。
「お久しぶりです。」
「ひさしぶりぃ~。」
全然個性の違う2人だけど、元は1人の精霊だそうだけど…合体したらどんな感じの精霊になるのか実は前から興味津々な僕ですが、今はそれを聞いている場合ではないので我慢。
「早速ですが、妖精達を誰にでも見えるようにって出来ますか?」
一通りの挨拶を終えて、早速本題を2人に投げかける。
史書に関してはにぃ様にお願いして今ぽちが走って届けに来てくれているので、先に妖精達の存在をハビット辺境伯に証明したいと思っている。
「あぁ~よかったぁ!また他種族との争いごとだったらどうしようかとぉ。」
「結論を言いますと出来ます。ですが、それなりに私共に負担の大きいことなので長時間であったり人によっては出来ません。」
ルゲイエさんはほっと息を吐き出しふにゃ~んと笑い、オーレさんはきっぱりはっきり知りたいことを簡潔に教えてくれる。
「どういう方法なのですか?」
オーレさん達に負担になるってどんな方法なのだろう?と思ったところでノヴァが聞いてくれた。
「対象者に私達が触れ、気を流します。気を流している間は妖精達の姿が見えます。ちなみに気と言うのは、あなた達で言うところの魔力のようなものです。気を流すのにはそれなりの労力が必要となりますので相性が悪いとしばらくこちらが眠らないといけなくなります。また対象者にも影響があります。私達は夢を司る妖精に近い存在なので、暫く夢見が悪くなると思います。」
「そうそ~。結構大変なんですよぉ。」
こちらが細かく聞かなくても10を教えてくれるオーレさんの説明のお陰で、よくわかった。
しかし問題は…
「ノヴァ…ハビット辺境伯とオーレさん達が相性良いと思う?」
「いや、まったく。」
だよねーっと2人で頷き合う。
そもそも他種族を受け入れない思考の持ち主であるハビット辺境伯が、精霊族であるオーレさんやルゲイエさんに触れられることに酷い拒否反応を起こしそう。
2人のことを考えるとお願いするのは心苦しいけれど、頼むしかないのが現状。
「オーレさん、ルゲイエさん彼女にどーしても妖精の存在を示さないといけないのでお願いします。もちろんお礼として僕達にできる範囲で何でもさせていただきます!」
「ルナイス。精霊族であっても″なんでも″はならん。彼等は無邪気故に残酷なことを平気でできてしまう生き物だぞ。」
仕方ないっとオーレさん達にお願いすると、ホルス様に注意された。
確かになんでも…は危ない橋であることは分かっているのだけど精霊族の望むことなんてまったく見当がつかないんだもの。
「では、ルナイス様に一度精霊族の住まう所へ来ていただきたい。精霊王が会ってみたいと言っておられるので。」
どんな要求をされるのかっと息を呑んで待っていると、予想外の要求がきた。
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