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第2章

本題に入りましょう

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僕が人型になったドラゴンに見惚れている間に、場所をお家の応接間に移して改めてドラゴンも交えた話し合いの場が設けられた。

見惚れて呆けていた僕はドラゴンの大きな手に引かれていたおかげで無事応接間のソファでドラゴンの隣に着地。



「…魅了チャームでもされてるのか?」

「否。我に魅了チャームの力はない。」


あまりに僕がドラゴンに見惚れているせいで、ヒュー様がドラゴンが魅了魔法を使っているのでは?と疑ったがドラゴンはその疑いをバッサリと切り捨てた。


そんなやり取りを耳にした頃、僕はご尊顔を眺めることに満足して視線をドラゴンから外した。






「ルナイス様…もしかしてドラゴン様に一目惚れを?」


「ん?…違いますよ。ドラゴンさんの肉体美に見惚れてしまって…容姿があまりにドストライクだったので…すみません。ドラゴンさんも。不躾に見てしまってすみません。」



オスカル君が恐る恐る聞いてきた言葉に横に首を振ってから、見惚れていたのだけど恋愛的な好意を抱いたわけではないのだと説明し、不躾にじろじろ見たことをドラゴンにもきちんと謝罪。

僕があんな風にいつまでもジロジロ見つめられたら、いくら好意的なものだったとしてもちょっと嫌だもんね。





「謝罪の必要はない。我は気分が良かったぞ。」


「ドス…トライク…?」



謝る僕にドラゴンはむふんと満足そうに息を吐きだし、平気アピールをしてくれて、オスカル君は僕が放った貴族の子息としてよろしくないドストライクという言葉に戸惑っている。








「あまり呑気にしていられる状況ではないのではなかったか?本題に入った方がよろしいかと。」

何とも言えない空間(ほぼ僕が作り出してしまった)に終止符を打ったのは、無言で腕を組み渋い顔をしているとーさまでも、複雑そうなお顔で僕を見るにぃ様でも、呆れた様子でドン引いてるヒュー様でもなく、思ったことをズバッと空気を読まずに言えるテトラ君だった。



しかしそんなテトラ君のおかげで僕も頭を切り替えて、真剣にお話する体制を取った。





「…本題に入る前にどうしてもひとつ言いたいことがある。…ルナイス、公での言葉遣いには気を付けるべきだ。家でマナーの教師を取るのできちんと学びなさい。」


折角キリッとした僕だったが、とーさまの厳しいお仕置にずーんっと沈む。






「さて、本題だが…ドラゴン殿よ、ドラゴン狩りなどという愚行を行う輩について知っている情報を教えていただけるだろうか。」

ずーんと沈む僕は置かれて、とーさまが本題をお話し始めた。



「うむ。相手は黒いフードを被っていたのでな…容姿がどんなであるかは我にも分からん。しかし、奴らがそこそこ魔法に優れており、そして我を襲った輩の裏で指示を出す者がおることは確かだ。」


「指示を出す者?…もしこの件が悪鬼事件のものと関わりがあるならば悪魔の関与が疑われるな。」



「悪魔…ふむ。確かにあ奴らは魔法に優れている種族であるしなぁ。ありえるな。」




悪鬼事件は悪魔の関与が間違いないとノヴァが判断した。
だから最近忙しくてなかなか会えない。

また痩せ細ってしまっていないといいけど…。



今回の件にも新たに、なのか悪鬼事件と同一の者なのかは分からないけれど悪魔が関与しているってなったら更にノヴァの負担が増えそうで怖い。





もしこれ以上ノヴァの負担が増えるようなら助手に志願して少しでもノヴァの負担を減らしたいと思う。







_____

※文を一部変更・文字化け修正をしました。

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