良い子【短編】

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図書館で留守番をしていると神父様が図書館から出ていくように言うので、お兄さんとの約束を破ることになってしまうけど仕方ないと家に帰った。



家に着くと何故かお兄さんが家の玄関に居て不思議に思いながらも近づくと


中からとーさんとかーさんの僕を儀式の生贄にすると言っているのが聞こえてきて、体からふっと力が抜けてしまい座り込んでしまった。



周りで誰かが声を荒らげているけれど、何だか上手く聞き取れなくて、目の前に地面があるのに頭がそれを上手く認識していない。






そんな風に呆然としていると、ぐいっと腕を引っ張られて引きずられた。

よくあること。

痛いけど、もうその痛いのにも慣れた。





地面に転がらされた僕は色んな人に踏まれて、ボキッという音と強烈な痛みで我にかえった。

そしてすぐ側で沢山の男の人に囲まれて殴られているお兄さんが見えて、僕が良い子じゃないせいであの優しいお兄さんが傷つけられている現実に

僕はとーさんにかーさんに村の人達に懇願した。









お兄さんは縄で縛られて村の外に連れていかれた。

お兄さんは村の外に家族が居ると言っていたから…きっと大丈夫。



そう自分に言い聞かせて、

僕は暗くて狭くて何も無い部屋に繋がれて




自分の体からでた胃液や尿を啜って耐えがたい渇きを潤しながら床に寝転がっている。











どれくらいの時間が経ったのか…



扉が開いてささくれだった木の床の上を引きずられて

何度も頭を硬いものにぶつけ



大きな木の塊に手足を縛られ括り付けられ、広場に置かれた。









そして


僕の足元に


火が着けられた。