死神のカウントダウン

白夜

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7話 わからない事だらけ

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7話 わからない事だらけ


翔一side



キスする意味は…好きやからに決まってる?


…って、かずやが?俺の事を?

いやいやっ…違うだろ?


昔からお母さんみたいなところあったし、お母さんがおやすみ!ちゅって感じでする…やつ…では?

……いや…そんな感じじゃなかったかも…?

あの時のキスを思い出して、顔に熱が集まる。


『丈くん?なに?キスしたの?』

『はぁーーっ!すっするわけないっ!はぁ?え?なに?そっそんなわけないっ!!何言っちゃてんの?』

『わははっ!わかりやすぅ~!翔くん!そういうところが可愛いっていうの!…まぁ、やっとキスか!』

『ん?相手聞かんの?』

『?昨日かずまが送って行ってたから、かずまでしょ?』

って、まるで探偵の如く淡々と話す大地。

『好きって言われた?』

『はぁ?好き?俺を?』


『あっ!…まだだったか…ごめんっ!聞かなかったことにして!』


『っちょ!だいちっ!なんだそれっ!聞かせろって!』


『俺は何も知りませんっ!!かずまに聞いて~』


『ん?俺がなんだって?俺になにを聞くって?』

俺の横にかずまが立っていた。



『昨日の…っんんっ///』
慌ててだいちの口を押えた。


『別にっ!お前今日バイトあんの?って聞こうかなぁって~』


どんな顔して逢ったらいいのか不安に思っていたけど、突然現れたかずまに、そんな事を思っている暇なんて無かった。

結果的に普通に接する事ができたからおっけー!

『バイト休みにしてもらった。ちょっと予定があって…休みもらったけど…。何?』

『ふ~ん』
って、何気なくかずまの頭の上を見たら、数字が【8】になっていた。

『えーーーっ?えっ?なに?お前何したの?なんで?』

俺は、もう一度だいちの頭の上の数字を確認した。

…やっぱり【10】、だいちは変わっていない。


俺の周りの学生たちも、昨日と変わらず【10】のままだった。

『なんで…?え?なんで?』

ぼそっと呟いた。

『もう講義始まるよ。』
そう言ってかずまは、俺を通り越してだいちの隣に座った。

つまらない講義は、俺にたくさんの考える時間を与えてくれた。


昨日のキスが…頭の中をぐるぐると巡る。

あのキスなんだった?
夢か?

俺は、初めてのキスやったけど…かずまは初めてじゃなかったよな?

なんだか慣れている感じだったし、その慣れている感じにちょっとイラついた。


なんかわからないけど、俺以外にもキスしてるんだと思うと、なんだかイライラしてきたッ!

高校時代に彼女が出来たって聞いたけど、キスしたのかな?…キスより先も…シたのか?
もっとえっちな事、シたのか?

あーーっなんかもやもやするっ!

そして、【8】…なんでかずまだけ数字が減ってんの?


かずまの頭の上をちらっと見た。
やっぱり【8】だ。


すると、かずまと目が合ってしまって…どうしたらいいのかわからず、全力で変顔してやった!!

『ひぃっひぃっー』

かずまの変な笑い声が響いた。
かずまは慌てて口元を抑えて、下を向いた。
すぐに俺を見て、お前のせいだぞって口をパクパクさせた。

どんな風に反応していいのかわからず、俺はべぇーって舌を出して視線を反らした。

なんか、昨日のキスから…俺、変にかずまを意識してて、なんかおかしい!!

かずまが普通なのがまた、許せないっ!

俺だけなんかもやもやして、アイツ普通だから!


俺の初めて奪っておいてあんな涼しい顔してんの許せん!!

マジでッ!!

わからん事だらけで頭ん中パンクしそうっ!!

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