死神のカウントダウン

白夜

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2話 それぞれの数字

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【翔side】


突然数字が見える様になってしまった俺…。


『翔くんっ!おはよっ!』

大地の頭の上にも、やっぱり数字が浮かんでいた。


【10】


言おうかどうしようか迷ったけど…言わずにいられない性格で


『大地…あのさ、数字見える?』


俺は恐る恐る聞いてみた。


『10?』って、大地が言った。

えっ?見えてる?


嬉しくなったのも束の間で、大地は講堂の大きな黒板を指さして


『10分!10分遅れて開始だってさぁ~先生が遅れているらしいよ。』

『そうじゃなくてっ!!頭の上の数字っ!!見えてる?』


俺は少し語気を荒げて言った

『ん?頭の上に?数字?』


大地は不思議そうに俺を見てて


『ほらっ!数字!見えない?頭の上にっ!!』

講堂にいる学生たちの頭の上を指差した。


大地は突然…

『ははっ!!数字?何言ってんの?』


『大地の頭の上にも、数字が浮かんでるんだって!!』


大きな口を開けてがははと笑う大地。

『騙されないからっ!!新手のイタズラ?翔くんイタズラ好きだもんね~。』


まだ、笑っている大地…。


 やっぱり見えてない?

ってか、この数字が見えるのは俺だけなのか?


『は…はっ…そうだよな…いらずら…そんないたずら…』

誤魔化した。


俺だけに見えている?
この数字はなんだ?


『ねぇ。大地…。【10】って数字になんか思い当たる事ある?』


大地は少し考えて…

『ん~10?…10ねぇ…経験人数とか?』


さらりと答えた大地。

『えぇーっ!!なに?大地、そんなにいるのっ?』


驚いている俺を見て

『嘘、嘘っ!嘘だよっ!』


……いや、あの間は…嘘じゃないっぽい…。
モテ男めっ!

しかし、それがうそなのか本当なのかは確かめる術がない。


大地はは少し考えて
『ねぇ、10の単位は何?…人?…個?…なに?』


  ---単位か?そんなのわかんない…


『…それは、わからない…』


『じゃあ、わかんないな』


そうだよな…

こんな話をしていると、ギリギリ講義開始直前に和真がやって来た。


『おはよっ』

俺をチラっと見て、俺の隣ではなく大地の隣に座った…。


えっ?

えぇ!!

和真の頭の上の数字は【9】だった。


ん?


 ---なんで?


なぜに【9】?


これだけ大勢の人がいて、ほとんどの人が【10】それなのに…和真は【9】

その違いは何?


なんで?コイツだけ【9】?

数字の意味が分からない…。


大地が言った通り…経験人数なのか?


いや…和真がそんな経験してる訳ない!!

俺が知っている限り、高校の時にひとり付き合った子がいるくらいだ!!


真面目で穏やかな性格の和真が…短期間で【9】人もの人と関係を持つなんてありえない!!

それに、ここにいる学生のほとんどが【10】人と…?そんな事あるわけない!!


と…、なると…この数字は一体何なんだ?


益々わからなくなってきた…。

そこへ、顔色の悪い先生がやって来て


『遅れて、すまなかった。…さぁ、講義を始めますっ…。』


!!!

そして、驚いた。

先生の頭の上には【2】


【2】???


今まで見たこと無い数字だった。

これ、いくつまであるんだ?


【10】以上の数字は見ていない…。

10より少ない数字…?



大地が【10】


和真が【9】


先生が【2】



この数字は…一体何?

なんなんだ?



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