28 / 93
28話 まじわらない世界線
しおりを挟む
28話 交わらない世界線
松枝side
ながおくんらしき人を人混みの中で見つけたけど…
直ぐに、人混みの中へ消えて行ってしまった。
それから、翼からながおくんの話を聞いた。
ながおくんのお父さんはすでに亡くなっていることと、今はお母さんとふたりで暮らしていること
でも、これはあくまでも中学の噂であって、本当の事は誰も知らないらしい。
そして、ながおくんが人気者になったのは中三からで…翼は、それ以前にも目立たないながおくんを可愛いと目をつけていたらしいけど…
ながおくんが、急に変わった理由を誰も知らない。
少しミステリアスという印象を受けたけど、もちろんながおくんを嫌いになることは無いし、もっと知りたいと思った。
翼から聞き出せたのはそれくらいで、人気者のながおくんだけど、誰もながおくんの家に行った事もないし、プライベートでながおくんと遊んだ人もいないらしい。
なので、交友関係の広い翼でも、この程度の情報しか持っていないらしい。
もっといろんな事を、聞き出せるんじゃないかと思っていたけど、翼からはその程度の不確かな情報しか聞き出せなった。
そして、次の日いつもの様に学校に行くと、
いつもの教室で、いつも通りのクラスのみんなに囲まれている人気者のながおくんがいた。
そして、目立たなく静かに過ごす対称的な俺達。
でも、授業が始まれば…熱い視線を絡め…る、はずだった。
あれ?
いつもなら、授業中にこっそり見つめ合って、俺たちの秘密の時間を過ごしているのに…
あれ?
今日は全然、目が合わない
…と、言うよりも…ながおくんがこっちを見ない?
心なしか俺に冷たい?
でも、学校ではほとんど話さないから、確かめようもない。
人気者の一軍男子様に俺みたいなヤツが、声をかけていいわけない…。
たまたま、まだ目が合わないだけかもしれない…。
放課後になれば…と、思っていたけど。
放課後になっても、ながおくんは俺の前には現れなかった。
最近は、放課後教室から一緒に出たり、学校の校門前で待ち伏せされてたりと、一緒に過ごすことが多くなっていたから…
なんだか急に寂しさが込み上げる。
教室で待っていても、校門前で待っていても…ながおくんが俺の前に現れることは無かった。
別に、約束をしていたわけじゃない…
いつも、ながおくんが俺を待ち伏せしていただけ…
ながおくんに予定がある日だってある!
仕方なく、とぼとぼと家に帰った。
たまたま今日は、予定があったんだと勝手に自分に言い聞かせて、次の日になれば、教室もしくは校門前で俺を待ち伏せしているかも?
なんて…思ってた。
それなのに…
次の日も…
その次の日も…
そのまた、次の日も…
放課後、ながおくんが俺の前に現れることは無かった。
そして、恒例だった授業中に見つめ合う秘密の時間さえも、無くなってしまった。
教室で話すことは無くて、ながおくんは相変わらずみんなに囲まれて楽しそうにおしゃべりしてて、それでも俺との会話は皆無。
俺たちが交じってた世界線は、いつの間にかどこかへ行ってしまったのだろうか?
俺だけがながおくんを見つめていたあの頃に…
戻っただけ。
でも、もう俺は…
ながおくんの可愛さを知ってしまった。
雨の中、涙を流すながおくん。
オレンジジュースが好きなながおくん。
コーヒーが苦いながおくん。
初めてのキスの相手が俺!なながおくん。
誰も居ない教室で、キスをしちゃうながおくん。
そして…屋上で…XXXな、ながおくん。
何も知らなかったあの頃には、もう、戻れない!!
松枝side
ながおくんらしき人を人混みの中で見つけたけど…
直ぐに、人混みの中へ消えて行ってしまった。
それから、翼からながおくんの話を聞いた。
ながおくんのお父さんはすでに亡くなっていることと、今はお母さんとふたりで暮らしていること
でも、これはあくまでも中学の噂であって、本当の事は誰も知らないらしい。
そして、ながおくんが人気者になったのは中三からで…翼は、それ以前にも目立たないながおくんを可愛いと目をつけていたらしいけど…
ながおくんが、急に変わった理由を誰も知らない。
少しミステリアスという印象を受けたけど、もちろんながおくんを嫌いになることは無いし、もっと知りたいと思った。
翼から聞き出せたのはそれくらいで、人気者のながおくんだけど、誰もながおくんの家に行った事もないし、プライベートでながおくんと遊んだ人もいないらしい。
なので、交友関係の広い翼でも、この程度の情報しか持っていないらしい。
もっといろんな事を、聞き出せるんじゃないかと思っていたけど、翼からはその程度の不確かな情報しか聞き出せなった。
そして、次の日いつもの様に学校に行くと、
いつもの教室で、いつも通りのクラスのみんなに囲まれている人気者のながおくんがいた。
そして、目立たなく静かに過ごす対称的な俺達。
でも、授業が始まれば…熱い視線を絡め…る、はずだった。
あれ?
いつもなら、授業中にこっそり見つめ合って、俺たちの秘密の時間を過ごしているのに…
あれ?
今日は全然、目が合わない
…と、言うよりも…ながおくんがこっちを見ない?
心なしか俺に冷たい?
でも、学校ではほとんど話さないから、確かめようもない。
人気者の一軍男子様に俺みたいなヤツが、声をかけていいわけない…。
たまたま、まだ目が合わないだけかもしれない…。
放課後になれば…と、思っていたけど。
放課後になっても、ながおくんは俺の前には現れなかった。
最近は、放課後教室から一緒に出たり、学校の校門前で待ち伏せされてたりと、一緒に過ごすことが多くなっていたから…
なんだか急に寂しさが込み上げる。
教室で待っていても、校門前で待っていても…ながおくんが俺の前に現れることは無かった。
別に、約束をしていたわけじゃない…
いつも、ながおくんが俺を待ち伏せしていただけ…
ながおくんに予定がある日だってある!
仕方なく、とぼとぼと家に帰った。
たまたま今日は、予定があったんだと勝手に自分に言い聞かせて、次の日になれば、教室もしくは校門前で俺を待ち伏せしているかも?
なんて…思ってた。
それなのに…
次の日も…
その次の日も…
そのまた、次の日も…
放課後、ながおくんが俺の前に現れることは無かった。
そして、恒例だった授業中に見つめ合う秘密の時間さえも、無くなってしまった。
教室で話すことは無くて、ながおくんは相変わらずみんなに囲まれて楽しそうにおしゃべりしてて、それでも俺との会話は皆無。
俺たちが交じってた世界線は、いつの間にかどこかへ行ってしまったのだろうか?
俺だけがながおくんを見つめていたあの頃に…
戻っただけ。
でも、もう俺は…
ながおくんの可愛さを知ってしまった。
雨の中、涙を流すながおくん。
オレンジジュースが好きなながおくん。
コーヒーが苦いながおくん。
初めてのキスの相手が俺!なながおくん。
誰も居ない教室で、キスをしちゃうながおくん。
そして…屋上で…XXXな、ながおくん。
何も知らなかったあの頃には、もう、戻れない!!
20
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
二十歳の同人女子と十七歳の女装男子
クナリ
恋愛
同人誌でマンガを描いている三織は、二十歳の大学生。
ある日、一人の男子高校生と出会い、危ないところを助けられる。
後日、友人と一緒にある女装コンカフェに行ってみると、そこにはあの男子高校生、壮弥が女装して働いていた。
しかも彼は、三織のマンガのファンだという。
思わぬ出会いをした同人作家と読者だったが、三織を大切にしながら世話を焼いてくれる壮弥に、「女装していても男は男。安全のため、警戒を緩めてはいけません」と忠告されつつも、だんだんと三織は心を惹かれていく。
自己評価の低い三織は、壮弥の迷惑になるからと具体的な行動まではなかなか起こせずにいたが、やがて二人の関係はただの作家と読者のものとは変わっていった。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
性的イジメ
ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。
作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。
全二話 毎週日曜日正午にUPされます。
少年野球で知り合ってやけに懐いてきた後輩のあえぎ声が頭から離れない
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
少年野球で知り合い、やたら懐いてきた後輩がいた。
ある日、彼にちょっとしたイタズラをした。何気なく出したちょっかいだった。
だがそのときに発せられたあえぎ声が頭から離れなくなり、俺の行為はどんどんエスカレートしていく。
おねしょ癖のせいで恋人のお泊まりを避け続けて不信感持たれて喧嘩しちゃう話
こじらせた処女
BL
網谷凛(あみやりん)には付き合って半年の恋人がいるにもかかわらず、一度もお泊まりをしたことがない。それは彼自身の悩み、おねしょをしてしまうことだった。
ある日の会社帰り、急な大雨で網谷の乗る電車が止まり、帰れなくなってしまう。どうしようかと悩んでいたところに、彼氏である市川由希(いちかわゆき)に鉢合わせる。泊まって行くことを強く勧められてしまい…?
エレベーターで一緒になった男の子がやけにモジモジしているので
こじらせた処女
BL
大学生になり、一人暮らしを始めた荒井は、今日も今日とて買い物を済ませて、下宿先のエレベーターを待っていた。そこに偶然居合わせた中学生になりたての男の子。やけにソワソワしていて、我慢しているというのは明白だった。
とてつもなく短いエレベーターの移動時間に繰り広げられる、激しいおしっこダンス。果たして彼は間に合うのだろうか…
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる