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10話 君は俺を知っている
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10話 君は俺を知っている
松枝side
腕の中で泣いているながおくんを、この腕の中にずっと閉じ込めておきたいくらいだ!
誰にもこんなながおくんを知られたくない!!
俺だけに見せる少し弱いながおくんが、愛おしい。
誰にも見せないように隠すようにただ、雨の中抱きしめてた。
幸い、雨だから商店街も人通りもなくて、俺たちを気にするような人は無かった。
しばらくすると、ながおくんは泣き止んで
『あっ///…ごめんっ!シャツっが俺の涙でびしょびしょ…』
『雨…降ってたから、雨で濡れたんだと思うよ』
そう言うと、濡れてしまった俺のシャツに小さな手を当てて
『思った通りの人だった!やっぱり優しいんだね』
『ん?どういう事?』
『なんでもないよ!きっと、君は覚えてないから!!でも僕は鮮明に覚えているんだ!』
『ちょっと待って?どういうこと?俺を知ってたってこと?』
『同じ高校になったのも偶然じゃないよ。同じクラスになったのは運命感じちゃったけどね』
一体なんの話をしているのか全く俺にはわからなかった。
『どういう事なの?俺たちは前に逢っていた?』
ながおくんの話について行けなくて…
それなのに、ながおくんは時計を見て、そしてまた18時を知らせる音楽が商店街から流れて来た
『もう帰ろう。風邪ひいちゃうよ。また、明日ね!この話はまた今度ね!』
何も言わずに帰ろうとするながおくんを捕まえた。
傘なんて放り投げて、ながおくんを抱き締めた。
『今度っていつ?』
ながおくんは驚いた顔して俺を見上げた。
『今、教えて!いつもそうやって逃げていくでしょ?教室じゃ【人気者のながおくん】だから、俺なんかが話かけられない!連絡先だって知らないし、どうやって今度を作ればいいの?』
自分でも驚くくらいに積極的で
『教えてくれるまで離さない』そんな事を言う自分なんて信じられなかった。
雨に打たれて、俺を見上げてるながくんから小さな吐息が零れた
『はぁ。真面目な松枝くん。…優しかったり、案外真面目じゃなくて教室でキスしちゃったり…キスが上手かったり…いろんな松枝くんを知りたくなっちゃうよ…僕なんて、松枝くんに相手にされないと思っていたから…正直、戸惑ってる…』
ながおくんは、カバンからスマホ取り出して
『連絡先…交換しよう…』そう言った。
びしょ濡れの中、連絡先交換して、
『じゃあ///…また、明日っ///』って、恥ずかしそうに帰って行った。
俺は、連絡先をゲットしたことで嬉しくなって、俺を知っている訳を教えてもらい損ねてしまった。
俺は、ながおくんが去った後も雨に打たれたまま考えていた。
ながおくんが言った言葉の意味を…。
俺は覚えていない…。
でも、ながおくんは俺を覚えている。そして、同じ高校に入ったのは偶然じゃない…。
どこかでながおくんと逢っていれば覚えているはず…、あんなに可愛らしい人忘れるはずないから。
でも、覚えていない。
本当に俺はながおくんと逢っていたのだろうか?
ながおくんの勘違いって事はないだろうか?
『くしゅんっ!!あー寒っ!!』
頭の中はそれでいっぱいで、雨に打たれながら家に帰った。
俺、一体いつながおくんと逢っていたのだろうか?
松枝side
腕の中で泣いているながおくんを、この腕の中にずっと閉じ込めておきたいくらいだ!
誰にもこんなながおくんを知られたくない!!
俺だけに見せる少し弱いながおくんが、愛おしい。
誰にも見せないように隠すようにただ、雨の中抱きしめてた。
幸い、雨だから商店街も人通りもなくて、俺たちを気にするような人は無かった。
しばらくすると、ながおくんは泣き止んで
『あっ///…ごめんっ!シャツっが俺の涙でびしょびしょ…』
『雨…降ってたから、雨で濡れたんだと思うよ』
そう言うと、濡れてしまった俺のシャツに小さな手を当てて
『思った通りの人だった!やっぱり優しいんだね』
『ん?どういう事?』
『なんでもないよ!きっと、君は覚えてないから!!でも僕は鮮明に覚えているんだ!』
『ちょっと待って?どういうこと?俺を知ってたってこと?』
『同じ高校になったのも偶然じゃないよ。同じクラスになったのは運命感じちゃったけどね』
一体なんの話をしているのか全く俺にはわからなかった。
『どういう事なの?俺たちは前に逢っていた?』
ながおくんの話について行けなくて…
それなのに、ながおくんは時計を見て、そしてまた18時を知らせる音楽が商店街から流れて来た
『もう帰ろう。風邪ひいちゃうよ。また、明日ね!この話はまた今度ね!』
何も言わずに帰ろうとするながおくんを捕まえた。
傘なんて放り投げて、ながおくんを抱き締めた。
『今度っていつ?』
ながおくんは驚いた顔して俺を見上げた。
『今、教えて!いつもそうやって逃げていくでしょ?教室じゃ【人気者のながおくん】だから、俺なんかが話かけられない!連絡先だって知らないし、どうやって今度を作ればいいの?』
自分でも驚くくらいに積極的で
『教えてくれるまで離さない』そんな事を言う自分なんて信じられなかった。
雨に打たれて、俺を見上げてるながくんから小さな吐息が零れた
『はぁ。真面目な松枝くん。…優しかったり、案外真面目じゃなくて教室でキスしちゃったり…キスが上手かったり…いろんな松枝くんを知りたくなっちゃうよ…僕なんて、松枝くんに相手にされないと思っていたから…正直、戸惑ってる…』
ながおくんは、カバンからスマホ取り出して
『連絡先…交換しよう…』そう言った。
びしょ濡れの中、連絡先交換して、
『じゃあ///…また、明日っ///』って、恥ずかしそうに帰って行った。
俺は、連絡先をゲットしたことで嬉しくなって、俺を知っている訳を教えてもらい損ねてしまった。
俺は、ながおくんが去った後も雨に打たれたまま考えていた。
ながおくんが言った言葉の意味を…。
俺は覚えていない…。
でも、ながおくんは俺を覚えている。そして、同じ高校に入ったのは偶然じゃない…。
どこかでながおくんと逢っていれば覚えているはず…、あんなに可愛らしい人忘れるはずないから。
でも、覚えていない。
本当に俺はながおくんと逢っていたのだろうか?
ながおくんの勘違いって事はないだろうか?
『くしゅんっ!!あー寒っ!!』
頭の中はそれでいっぱいで、雨に打たれながら家に帰った。
俺、一体いつながおくんと逢っていたのだろうか?
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