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第六章 【二つの世界】
6-254 依頼
しおりを挟む「そ……そんなことが。あった……なんて」
『もちろんあの精霊とハルナの契約を成り立たせたのは私の力があってこそのこと。……でも、勘違いしないでいただきたいのは、その後の行動は全てあの精霊……”フウカ”自身が決めたことなのですよ』
これまでの話を聞き、エレーナはハルナ以上に衝撃を受けていた。
自分たちの精霊との契約において、そのような決まりや方法があったことなど全く知らないことだった。
過去に契約した精霊たちに、その謎を解き明かすために確認をしたことがあったが、精霊たちはそんなことを知りはしなかった。
精霊たちは、自分たちが”それ”しかできないことを知っていたし、それ以外は興味もなく自分たちができることをただ遂行するだけの存在だった。
そう自分たちの調べた結果を口にするエレーナに、創造者は満足げに頷いてエレーナの話しに付け足す。
『いいですわね。その未知なるものを追求する姿勢。実にいいですわ!……っとごめんなさいね、お詫びにそのことについてお話して差し上げますわ』
創造者は嬉しそうに、エレーナが行ってきた調査について話をする。
精霊との契約は、一言で言うと”相性”という乱数の中での結果に過ぎなかった。
チャネル数、元素量、元素属性の種類、体力から性格まで、人間と精霊の相性がマッチしなければ、お互いが望む結果にはならない。
そのため、元となる精霊をあれほどの量投入にして、その確率を上げているのだと創造者は説明をした。
エレーナはその話を聞き、ハルナの場合について確認をした。
ハルナの場合は、相性よりも膨大な元素量について成立しなかったため、イレギュラーなケースとして対応を行ったいう。
そして、エレーナの知りたいこととして、個別に対処をすれば契約の成立は可能だと最終的に結論を述べた。
そこからさらにステイビルが、自分が抱いている疑問を創造者に投げかけた。
「その……我々は、精霊との契約をある期間において、その数を制限して行ってきました。それは、我々人間側に置いて精霊使いという職の数を制御するために行ってきたのです。もしも、その制限を撤廃したとして……一度に今以上の精霊との契約を増やすことは可能なのでしょうか?」
ステイビルは、自分たちが課しているルールが、自然の摂理に従ったものなのか。それとも、自分たちが勝手に戒めのために課しているものなのかを問いたかった。
もしも、後者だとすれば、東の王国の戦力強化につながることになる。
その反面、どのような者でも精霊使いとなれば混乱を招きかねないことも含めてこの質問を投げかけた。
『……結論から言えばその制限はあなた達が”勝手に決めたこと”であるということですわね。私たちはそのような制限をかけていません……ですが、送り出す精霊たちの数を確保するために、この周期は我々が決めたことになります……というのがあなたへの答えかしら?』
ステイビルはその答えに困惑をしながら、答えてもらった創造者に対しお礼を告げて、再び自らの思考の中へこもっていく。
『さて、そろそろわたしの話しも聞いてもらっていもいいかしら?ハルナ……』
「は、はい!?」
『あなたへこの世界を救って頂きたいのですが、手を貸していただけませんか?』
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