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姫は美人に決まってる
75:性質や特徴(真面目な話では無いw)
しおりを挟む「で、真円じゃなくて態と歪ませたここから水を取り込み、ここから出し……姫様?」
アランとラッキーが遊び始めたのを見てから、俺は流れるプールの構造の説明に戻った。
地面に描いた図解を枝で指し示し、姫様が無反応な事に気付く。
顔を上げて姫様を見ると、遊んでいるアランとラッキーをまだ見ていた。
「姫様?」
もう一度声を掛けると、体を小さく揺らしてからこちらを向く。
所謂『ハッとする』ってやつだな。
俺の顔を見た姫様は、頬を染めて恋する乙女な顔をしていた。
あぁ、アランはラッキーとシロと遊びたいが為に体を鍛えてるからな。
元々料理人だから筋肉あった上の筋トレで、見事な細マッチョだ。
そしてモンスターフェチな事を除けば、顔も良いし料理は上手いし、安定した職業だし、好物件だ。高物件か?
だがしかし、ありおりはべりいまそかり。
〈意味不明です〉
すまん。単なる勢いだ。
だがしかし、アランはガチの変態なので、俺が知っている範囲でだが、異性に興味を示した事が無い。同性にもだが。
とにかくラッキーが大好きで、次にシロ。
偶に子熊とも遊んでいる。
エドアルドの従魔である狼や犬には興味津々だが、エドアルドの娘のテッサには無関心だ。
まぁ、テッサはまだ13才だからってのも有るかもしれないけどな。
獣人の揺れる尻尾を凝視していた事は、彼の名誉の為に黙っておこう。
「今の方は、奥様や恋人はいらっしゃいますか?」
予想通りの質問がきた。
「使用人の私生活までは知らないな。まぁ、屋敷に単身で住んでるから、結婚はしていないと思うけど」
個人情報には当たらないだろう。
姫様も屋敷に住んでるから、そのうち判る事だし。
<とても紳士的な方よね>
シロがアランを褒める。
けど、これ以上株を上げてしまうと、むしろアランに恨まれそうなので姫様には黙っていよう。
アラン本人には、シロが褒めていたと伝えてやろう。
<あのね、アランはね、持ち上げてグルグルーってやってくれるの!>
子熊がバンザイをして、アランとの遊びを説明してくれる。
高い高いしたまま回転するのか?
目が回りそうだし、子熊と呼んでいるが結構デカいし重いだろう。
見た目よりもかなりマッチョとみた。
〈私、脱いでも凄いんです〉
ガイア、脱げるのか?
〈これも知らないのか!〉
何か悔しそうに言ってるけど、知らんもんは知らん。
〈テレビ見ろや!〉
いや、今言われてもなぁ。
あの後、姫様が上の空になってしまい、全然集中出来ないので解散となった。
俺はファミレスへ仕事後の1杯を飲みに行ったけど、姫様は庭に残っていた。
そういえば魔法の訓練じゃなくて、流れるプールの仕組みの話で終わったな。
まぁ、次回は浄化や水魔法の話をすれば良いか。
〈そもそも姫様の属性を聞いてませんが、大丈夫ですか?〉
え?属性?
皆、それなりに使えるんだろう?
〈生活魔法程度なら使えますが、それ以外は適性が無いと無理です〉
生活魔法?
〈愉快な呪文の弱魔法、とヨッシー様がおっしゃった1番弱い魔法です〉
あ!『生活の火』とか『微かな風』『少しの水』だっけ?
『生活の火』以外は今、頭に浮かんだよ!
「突然だが、新しい呪文を覚えた」
ドヤ顔で言ってみる。
〈は?〉
ガイアが乗ってくるかと思ったら、アートモに凄い冷たい声を出された。
ゴメン。ちょっと言ってみたかっただけなんだよ。
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