召喚されて異世界行ったら、全てが終わった後でした

仲村 嘉高

文字の大きさ
上 下
5 / 81
ある意味テンプレ

05:この世界の魔法

しおりを挟む



「今日は、魔法について勉強しましょうか」
 キタキタキター!
 魔法!
 異世界テンプレキター!!
 想像力がモノをいうってヤツでしょ?
 任せて!
 異世界転生、異世界転移系の漫画はよく読んでたから!

「魔法は、魔法を使う為の魔力の量で効果が変わります」
 魔力の……量?
「ある日突然、魔力量に合った魔法が使えるようになります」
 ち、ちょっと想像とは違ったけど、ハイハイ。

「『生活の火チョイヒ』」
 先生の指先から、ライターの火のようなのが出た。
「これが火属性の最小の火です」
 よくある生活魔法ってのかな。
 誰でも使えるとかの、役に立たないと言われつつ、実は凄く役立つ魔法。


「魔法を使っているうちに魔力量が増えるのです。そしてある日突然、フッと頭に使える魔法がひらめくのです」
 あれか?頭の中にファンファーレが鳴ってレベルアップ!みたいな?
 勇者ヨシ○コのメ○ブが「突然だが、新しい呪文を覚えた」とか言ってた、アレか?アレなのか?

「『小さな炎スモファイ』」
 さっきよりも少し大きな火になった。
「室内で出せるのはこの位が限度ですね」
 炎がフッと消えた。
「その程度だと、詠唱が要らないんですね」
「えいしょう?えいしょうとは?」
 え?
「え~と、魔法の威力を上げるのに『火の精霊よ契約者なる我と共に~』みたいな?」

「元の世界では、魔法を使うのにえいしょう?が必要だったのですね」
 優しく微笑まれてしまった。
 えぇぇぇ~詠唱短縮とか、詠唱省略とか、そういうチート発動して「凄い!」って感心されるのは無いのか~。

 魔法に関しては、俺のチート能力はないとみた。
 魔法名を言うだけって、まさしくメ○ブの魔法だよね。
 いや、元を辿るとドラ○エ?FFは詠唱時間があったよな、たしか。

 あ、そうだ。
「俺の元いた世界に魔法はありません。知識としては、二次元の世界です」
「にじげん?虹の世界ですか?」
「え~と、本の中の想像で書かれた作り物の世界ですね」
 本当は本の中だけじゃ無いけど、webとか言っても通じないよな。
「物語の事を虹の世界と言うのですね。随分と素敵な表現ですね」
 もう、訂正する気力が湧かなかった。
 想像の世界=虹の世界、良いじゃないか。うん。



 魔法の適性検査を受けに、魔法省という所に来た。
「魔法適性は万人が持っているのですが、魔法使いになれるほどの魔力量を持っている人は、半分くらいですね」
 思ったよりも多い印象だ。
「そこから魔法使いになる人は、更に減ります。平民なんて特に、実家の家業を手伝ったり、継いだりしますからね」

たまに地方では、農家の人がグリフォン倒したけど、どうしたら良い?って問い合わせがあったりするらしいよ」
 カラカラと笑ってるけど、グリフォンって頭が鷲で体が獅子のモンスターだよね?
 そんなのが居るのも驚きだけど、農夫が倒しちゃうの!?
「最近あったのは、農家の嫁が倒しちゃって、横暴なくらいの亭主関白だったのに、今では立場逆転したって笑い話になってたね」
 農夫じゃなくて、農婦でした。

 嬶天下かかあでんかの方が夫婦は上手くいくって昔から言うし、まぁ、平和なのかな?
 グリフォンがスルーなのが、ちょっと気になったけどね。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない

一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。 クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。 さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。 両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。 ……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。 それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。 皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。 ※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

処理中です...