ほんわりゲームしてます I

仲村 嘉高

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行きたい所へ行く!それが冒険。多分

第486話:従魔が自由過ぎる

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 俺への献上品が段々と大きくなってきて、そのうち豚肉じゃない物も混じり始めて、ガルムからストップが掛かった。
<止めぬか、たわけ者共が!>
 うん。確かにね。
 ムンドが瀕死で連れて来たそれは、ワイバーンかな?

 倒してしまうとドロップアイテムになり大きくないから、瀕死で連れて来たのだろう。
 連れて来たというか、巻き付いて捕獲して来た。
 諦めの表情のワイバーンがあわれをさそう。
 その前に、ワイバーンから肉がドロップするのか?

「離してやるから、暴れずに飛び立てよ」
 ワイバーンに話し掛けると、視線が周りを確認するように動いてから、頷いていた。
 暴れたらガルムに瞬殺されるだろうな。
 リルかもな。
 ヨミも角で刺した後、電気を流すってえげつない技持ってるしな。

<えぇ!?逃がしちゃうのかよ>
 ムンドが異を唱えるけど、この哀れな姿を見て「殺せ」とは言えない。
「良いから、離しなさい」
 ムンドに言うと、不満そうにしながらも素直にワイバーンを解放した。


 ワイバーンは生きていたから逃したけど、他のはドロップアイテムだ。
 インベントリへ次々と入れていく。
 後で確認するのが怖いけど、『美暴食街』に着いたら確認して売らないとな。
 ポーンブルとかリッチブルとかもまだ有るし、今回、明らかに今までの肉より大きいのもあるし、本当は売るより寄付したい。

【ペットカフェ】に押し付けるのも、限度があるからなぁ。
 この豚肉も、皆で分けてもそれなりの量だよな。
 そもそも【ペットカフェ】で使う分は、シアラとリイドの分で充分だろう。



 ん?そういえば、いつの間にか豚の群れ討伐は終わってたのか。
 あ、なぜか遠巻きに皆がこっちを見ていた。
 しかも臨戦態勢だった姿勢のまま、ポカンとこちらを見ている。
「どうした?」
 問い掛けると、絵に描いたようにハッとなったミロが近寄って来る。

「今の翼竜なに?」
 え?何と言われても……知らんがな。
「勝手にワイバーンだと思っていたが、違うのか?」
 素直に答えると、頭を叩かれた。
 その直後に飛び退ずさるミロ。
 あ、ミロが居た場所に斬撃の跡が……。

「あ、危ねえ……」
 馬鹿だなぁ。
 俺が言うのもアレだけど、うちの従魔の前で俺に手を上げるのは駄目だろう。
 ちなみに今の斬撃はガルムなので、本気では無く警告だろう。

 ヨミが全身に雷を纏っているのは、どうしようかな。
 おそらく消せるとは思うが、ストレス発散としてどこかに落とした方が良いのか?
 とりあえず肺いっぱいに息を吸い込んでいるテラはアウトだ。
 絶対に毒霧だよな。



 テラは普通に深呼吸して終わった。
 ヨミは、ミロの横に何回か落雷のように雷を落としていた。
「こっち来んなよ!馬鹿!」
「何してんの?マジで何してんの!?」
「来たら殺す……」
 ミロはパーティーメンバーにまで、邪険にされていた。

 しかし、よく考えたら同盟組んでるので、従魔が攻撃しても大丈夫だったな。
 まぁ攻撃される恐怖は間違い無く感じるけど。
 俺には耐えられないが、うちの子は絶対に俺を攻撃しないからな!うん。



────────────────
すみません。ここでストック切れです。
後は、月1位ののんびり更新です。
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