ほんわりゲームしてます I

仲村 嘉高

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行きたい所へ行く!それが冒険。多分

第481話:予定外?予想外?

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 バハムートの名前か。
 侍にしか感じないから、日本名しか思い付かん。
 伊達政宗とか、黒い鎧だったよな。
 マサムネ?
 いや、小さいから梵天丸ぼんてんまるか?
 いや、その前にこのバハムートは子供なのか?

 んんんんん?
 ガルムが巻き付いて絞め殺した巨大魚だったよな?
 皆のレベルが上がったって事は、倒したって事だよな。
 あれ?矛盾が凄過ぎて混乱してきたぞ。
 これは、当事者に聞いた方が早いだろう。


「ムンド、バハムートを倒したって言ってたよな?」
<バキバキに絞めた!>
「……ドロップ品がバハムートだったのか?」
<違うな!バキバキでシュンッて消えたら、横にコイツが居た>
 えぇと、とりあえず倒したバハムートと、今居るバハムートは別物って事だな?

<バハムートは、大本おおもとのルティーヤーが生きている限りは再生する魔物だからね>
 リルがムンドの説明を補足してくれた。
 それならバハムートを倒して、再生したらまた倒してって無限ループすれば、レベリングが……。

「言っておきますが、バハムートを瞬殺出来る異界人プレイヤーなんて普通居ませんからね」
「そうよぉ。だから、経験値が馬鹿高なんだからね」
 レイと咲樹に考えが漏れてた!?
<口からもれてた!いまも!>
 プーリからツッコミがきた。
 見た目厳ついのに、声が可愛い。
 やはり子供だからなのだろうなぁ。

 ………………?
 え!?
 俺の横でフワリと浮かんでいるプーリを凝視した。
「プーリ?」
<なぁに?>
 うわぁ!!プーリが話している!
<バハムートの恩恵が、プーリにも出たのう>
 ガルムが珍しく楽しそうだ。

 そうか、経験値は従魔にも入るよな。
 ぴぃぴぃ鳴くのも可愛くて良かったけど、やはり話せるのは良いな。
 口調がシズカと似てるのは、子供だからか?いや、更に幼い印象だ。
<プーね、ちょっとおとなになったのよ>
 舌っ足らず!!


 思わず横に視線を逸らせたら、レイが顔を片手で覆って悶えてた。
 解る。気持ちは解るぞ!レイ。
 目つきがどこの極道だ?って位鋭いし、脚は太いし、羽を広げたら俺より遥かに大きいプーリが、自分をプーと呼んでるギャップ!!

 これ、逆のギャップがヨミにあるのだろう。
 ヨミちゃんは、話せるようになっても、話さなくて良いからね。
 それか完璧に演技してください。お願いします。


<拙者もの位の大きさの方がいのだろうか>
 バハムートがプーリの横に飛んで来て、大きさを比べている。
 やはりサイズ変更が出来るようだな。
 クラン対抗戦とかあったら、ムンドとバハムートが大きくなって急襲したら圧勝だな。

「今のサイズが良いので、そのままで」
 テラと同じ位のままでお願いします。
<変なのが仲間になったにゃ>
 俺の陰からコッソリとバハムートを覗き見るネル。
 あぁ、ちょっとほっこりするな、この反応。

ところで、拙者の名前はまだであろうか?>
 ネルを見て癒やされていたら、バハムートに催促された。
 そうだね。名前を考えていたのだった。
 意外と押しが強い性格とみた。
 やはり侍だな。忍者では無い。


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