480 / 506
行きたい所へ行く!それが冒険。多分
第480話:まぁ、そうなるよね
しおりを挟む硬そう。魚なのに。
大きさはテラと同じ位だな。俺が抱えられるサイズ。
手触りも似てる。ツルスベだ。
爬虫類?魚類?バハムートってどっちだろう。
とにかくそっち系なので、バハムートさえ良ければオーべのペットにどうかと思ったのだが……テラが仲間にする気満々デシタ。
空飛ぶ仲間を増やしたいのだろう。
「で、そこのバハムートはどうしたい?」
プーリのように子供なわけでは無いので、従魔にしても良いと俺は諦め……納得している。
問題は名前が「プレコ」しか思い付かない事だろうか。
<格好良い名前を所望します>
所望!?
「名前が格好良ければ誰のところでも良いの~?」
諦めきれないのか、オーべがバハムートに質問している。
<拙者は、こちらの御仁を主と決めました>
侍?侍なのかな?バハムートなのに。
<その心意気天晴よの!主殿、此奴を臣下に加えてやると良いのじゃ>
ユキがバハムートを仲間と認めたみたいだが、ユキとバハムートの会話を聞いていると、時代劇の世界に迷い込んだ気になる。
「そっか~、ヴィンの子か~」
本気でオーべが残念そうだが、バハムート本人の希望だからな。
<仲間を呼ぶのは可能なので、力比べをすると良いだろう>
いやいや、何言っているのかな?
やめてくれませんかね、せめて俺の見える所では。
俺の視線に気が付いたのだろう。
オーべがバハムートに「その話は後で詳しく~」と言って離れていった。
ムンドは巻き付いて絞め殺……締めて倒したらしいが、オーべならピリリの炎攻撃か?ハナサンも締め付け攻撃出来るのか?
あれ?オーべってテイマーじゃないよな。
ペットの攻撃もカウントされるのか?
まぁ、オーべ自身も強いはずだし、戦闘は【cinq(サンク)】としてでも良いのだから問題ないだろう。
空が飛べないのは不利だけどな。
咲樹は浮遊とか飛翔とかの飛ぶ系の魔法は使えるのか?
近接系のユズコはどう戦うのだろうか。
白虎に変化して戦うのも有りだよな。
あれ?楽しそうだな。
ジルドのあの蝙蝠攻撃がどれくらい効くのかとか、レイのクラーケンを冊切りにした剣技が通用するのか、とか知りたい。
おぉう!悪友達のファン心理が少しだけ理解出来てしまった。
<主よ、何時迄も此処に居っても仕方あるまい。移動せぬのか?>
ガルムが提案してきた。
周りを見回すと、バハムートをキラキラした目で見つめるチームと、飽きて好き勝手な事をしているチームに分かれていた。
リコンス家族がお茶をしているのはどうだろう?有り?
お茶請けがお新香と何かの和菓子だ。
斗苫斗的と爺さんも一緒にお茶してる。
一応はモンスターも出る場所なのだがな。
ガルム効果で一匹も遭遇してないけど。
「とりあえず移動再開ね~」
オーべの掛け声で、皆が移動準備を始める。
俺はレイによって、ガルムの背中に乗せられた。
ん?大人しいなぁと思っていたら、ヨミは俺の服の中で熟睡していた。
そうだよな。あのヨミが、新参者に何も言わないわけがないよな。
応援ありがとうございます!
123
お気に入りに追加
1,000
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる