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価値・無価値は、人によって違うものなのだと再確認した
第468話:イベントにはハプニングがつきもの
しおりを挟むとりあえず1回目の入場者に、ノロイ(仮)のお眼鏡に叶う人はいなかったようだ。
会場内の客が全員入れ替えになる。
肝心の属性オコジョの数が足りなくなるかもな、などと思っていたのだが、実はまだそれほどペット契約されていないそうだ。
属性オコジョ、舌が肥えているからなぁ。
そういえば、貰われていく属性オコジョに自身の実をあげている属性トレントが居たな。
あれは食べるのか、植えるのか。
バチン!「ギャーッ!」
ふれあい広場で、またしても不正をしようとした馬鹿がいたようだ。
まさか毎回、客を入れ替える度にあるのか?コレ。
<主!迷子の子供が居るにゃ!>
ムンドの上から周りを警戒していたネルから、念話が届いた。
「子供?え?住人か?」
異界人なら、単独行動しないだろう。
いや、それとも俺と同類?
子供に見えるけど、実は大人?
「ネル、種族は判るか?」
言ってから、鑑定しないと人族なのかハーフリングなのか、エルフなのかハーフエルフなのかハイエルフなのか、区別付かないよな?と気付いた。
そもそも異界人なのか住人なのかも、従魔には区別が付かないだろう。
<多分、アルミラージにゃ>
あ、基本が違いました。
<凄いビクビクしなからこっちに向かってるにゃ>
う~ん。気になるけど、野生の魔獣だしなぁ。
<あ!後ろからグラスウルフの子供が来たにゃ!>
弱肉強食は自然の摂理だけど!だけど!!
「テラ、アルミラージ確保!」
<は~い。行って来るね~>
のんびりした声とは違って、かなりのスピードで飛び出したようだ。
なぜ判ったかと言うと、会場外に並んでいる人達の一部が「おぉ!」とどよめいたからだ。
さて、確保したらどうしようか、などと考えていたら、なぜかリルから念話が来た。
<ちょっと我も行ってくるよ>
え?リルが出る事は無いだろう?
相手はグラスウルフの子供なのだろう?
それとも、グラスウルフの群れが追って来た?
いや、そもそもテラのスピードなら、アルミラージの子供を抱いていても問題ないよな。
プーリを抱いて飛べるテラだ。
そしてある程度ムンドに近付けば、グラスウルフ如きなら、問題無く弾かれるはずだ。
ムンドの闘気というか、覇気?魔力?何かそういう感じのものに。
<ただいま~>
「おう、おかえ……り」
帰って来たテラは、アルミラージの子供とグラスウルフの子供の首根っこを掴んで、リルの背中に乗っていた。
二匹がグッタリしてるけど大丈夫?
害意が無いのは判ったので、ふれあい広場の中で話を聞く。
ここが1番広いからな。
俺の後ろには、ガルムがしっかりと控えている。
そして胸元にはヨミ。
ヨミちゃんや、威嚇禁止だからな!
二匹は、群れを逸れたもの同士で助け合っていたようだ。
テラがアルミラージを確保したら、グラスウルフが必死に追って来たので、二匹の首根っこを掴んで連れて来たのだとか。
それを見たリルが、救助に向かったらしい。
テラ、二匹をブラーンとぶら下げて飛んでいたのか?
スピード優先で小さいテラを行かせた俺が悪いのか?
いやでも、最初からリルを行かせていたら、間違い無く二匹とも逃げていたよな。な?
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