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価値・無価値は、人によって違うものなのだと再確認した

第465話:滑り出しは順調です

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 イベントは大成功を収めました。
 属性オコジョも飼い主を見付けて、元気に旅立ちました。
 チャンチャン!


 ってなれば、どれだけ良かったか!!


「属性オコジョのペット化に挑戦する人の列はこちらです!」
「ふれあい広場で遊びたいだけの人の列はこちらで~す!」
 プラカードを持った衛兵が、列整理をしている。

 バチン「ぎゃっ!」と音と声がして、すぐに静かになった。
 ふれあい広場で不正?泥棒?しようとしたんだろうなぁ。
 そういえば結局、どこに飛ばされるのか聞いてないな。
 衛兵詰所あたりかなぁ。


「魔物果物の鉢植え売ってるよ!これ以上は大きくならない特別品種!」
「クランに家庭菜園作るなら、今なら農業従事者ファーマーの指導と苗と耕耘機こううんきがセットでお得!」
 はれひめと大宮さんオッサンがタッグを組んでいた。
 商魂たくましいな。

 他の屋台も大盛況だ。
 ポーンラビットの店も、普段だと丸ごと売りだから躊躇ちゅうちょして買わなかった人達が大勢買っている。
 いくらインベントリがあって腐らなくても、あの大きさはなぁ。
 うちは従魔達が食べるから、何も問題無いけどな。

 タコ焼き屋は安定の行列。
 クラーケンタコ焼きも、しっかりメニューに入っている。
 後で追加がいるか聞いてみよう。

【ペットカフェ】の出店も、なかなか盛況だな。
 あれ?これだけどの屋台も混んでたら、俺が買うのは難しくないか?
 属性オコジョの飼い主になろうイベントだったはずたが、屋台にしか興味無い人も居るな。

 まぁ、好きなように楽しむのが良いと思う。
 俺と一緒に歩いているガルムの後ろを、ずっと付いて歩いている人達は怖いから止めて欲しいけどな。
 ガルムファンかなぁ……。


 斗苫斗的ととまとまとの出店に、見覚えのある人達が並んでいた。
「おぉ!無事にペットを手に入れたのか!」
 朝イチで並んでいたパーティーだ。
 全員属性オコジョを抱いている。
 1番いかつい、盾を背負ってる大男は、三匹も頭と肩に乗せていた。

「魔物野菜畑も作る事になりましたが」
 リーダーが言う。
 困ったな~しょうがないな~って口調だが、顔が緩んでニヤけてるから台無しだ。
 例のロリータ娘の属性オコジョは、既にお揃いの小さい帽子を被っていた。
 用意してきてたのか。
 うちのクランでは有り得ないファッションだから、それだけでもこのイベントをやって良かったと思った。



 あの後、悪友達の属性オコジョがお友達を連れて来て、総数が100を軽く超えた。
 転移陣で行ったり来たりしているから、広場が狭くなる事は無いけど……それだけの数がクランの森に居た事実に驚いたよ。

 それにしても、肝心のノロイ(仮)はまだ顔を出していない。

 正直、ノロイ(仮)ならクランの敷地の外でも余裕で生きていけると思う。
 誰かの従魔に、ましてやペットになる必要性を感じなくても当たり前だよな。


 会場内に属性オコジョを連れている異界人プレイヤーがチラホラ増えて来た。
 入場制限がされているので、最初に入った客はそろそろ退出の時間だ。
 入場料金とか取ったら、もっと客が減って楽だったのかも?と一瞬思ったが、入場者数が変わらず持金だけが増える悪夢が脳裏を横切って、慌てて首を振った。


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