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価値・無価値は、人によって違うものなのだと再確認した
第464話:あと少し、あと少し頑張れ!
しおりを挟む悪友達がオコジョ達と戻って来た。
転移屋の目がキラキラしている気がしたけど、気付かなかった事にした。
転移陣に乗りリヴァイアサンの池へ。
あれ?トレント達が居ないな。
転移陣前に集まるように言っておいた筈なのに。
フリーの属性オコジョも居ない。
召喚するか迷っていたら、畑の方向からワサワサと歩いて来た。
「どうした?池の前に居るように言っておいた……何それ」
何かトラブルでもあったのかと聞こうとしたら、トレント達が両手いっぱいに野菜を持っている事に気が付いた。
<キィキィキィ>
うちの従魔の中で、1番何を言ってるのか解らないのがトレントだ。
何せ表情が変わらない。
<オコジョ共と約束をしておるそうだ>
ガルムが通訳してくれる。
「約束って、ご飯あげるから一緒に行こうって事か?」
<おそらくの>
マジか。
農業従事者だと属性オコジョをペットにし易いかもしれない。
野菜だけかと思いきや、後ろの二体は魔物果物を持っている。
クランや家を持っている人は、魔物果物の木を植えると良いよ!とアドバイスしたい。
そういえば、魔物野菜も食べるよな。
レイやジルドがよくあげていたな、まだイタチ(仮)だった頃に。
家庭菜園でも大丈夫そうだから、はれひめに言って魔物野菜の苗を用意してもらおう。
<主よ、まだ集めるのか?>
ガルムに言われて周りを見回すと、予想以上の属性オコジョが居た。
一部野生ウサギが居るけど、どうせペットにはならないし良いか。
野生ウサギはカラフル兎と違って、柄がある。
何かあれば転移陣で森に戻れるし、ペット以外はふれあい広場の柵は越えられない。
よし、大丈夫。
「はい、じゃあ移動します。トレント二体ずつ転移陣で移動して。属性オコジョ達は、トレント達について行くように!」
引率の先生になった気分だな。
騒いだりふざけたりするのが居ない分、子供の引率よりは楽だけど。
転移陣の向こう側では、レイとジルドがフリーの属性オコジョに番号札を付けているはず。
番号札、何番まで用意したのだろう。
まぁ足りなくなる事は無いよな。
多分。
トレント六体と属性オコジョ達と野生ウサギが転移陣で移動したら、向こう側からレイが来た。
「あと何匹位いますか?番号札が100までしか無くて」
どうやら思ったより多いらしい、属性オコジョ。
「あと三十匹位だな」
この後、悪友達のペットの属性オコジョ達がどれくらい連れて来るかによるが、100は超え……超えるかもな。
「今、斗苫斗的が向こう側で野生ウサギ用の番号札を作ってます。属性オコジョ用も必要となると、タカアシガニにも協力を要請しないとなりません」
イベント会場でもこき使われちゃってるよ、斗苫斗的。
「それなら、野生ウサギは行かせないようにするか?」
俺の提案に、レイが目を見開いた。
「他の子達がお出掛けしてるのに、可哀想じゃないですか!」
あ、そういう認識?
「しかも一度は行かせておいて、やっぱり駄目って酷いですよ」
あぁ、うん。すみませんでした。
属性オコジョ達の移動が終われば、一応イベント準備は終了だ。
大きなトラブルも無く、無事にイベント開催出来そうだな。
後少し、後少しだから頑張れ!
主に斗苫斗的。
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