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価値・無価値は、人によって違うものなのだと再確認した
第457話:イベントと言えば、屋台だよな!
しおりを挟む「自主開催イベントやるんか!勿論参加させてもらうで!」
いつもの広場に屋台を出していたタコ焼き屋台に出店をお願いすると、二つ返事で了承された。
すると周りの屋台の人達もワラワラと寄って来た。
「坊のところのクランがなぁ、自主開催イベントやるんだと。そこに屋台を出さないかって話」
大分端折られたけど、タコ焼き屋のお姉さんが説明してくれた。
「マジか!俺も出したい!」
肉の串焼き屋台のおじさ……お兄さんだ。
それに続くように、皆して我も我もと名乗りをあげてくれた。
「イベント当日、ここの屋台が全部居なくなるよな。大丈夫なのか?」
どの屋台も列が出来ている人気店のようだ。
因みに一人でやっている人は居ないので、ここで話していても、ちゃんと販売は続いている。
前は一人でやってる人もチラホラいたが、列が出来るほどの人気だと、それだと回せないのだろう。
前はタコ焼き屋台しか居なかった気がするが、いつの間にか『commerce(コマース)』の観光名所のようになっていた。
そこの屋台が出店してくれるって凄いよな。
これだけでも食のイベントっぽいな。
【ペットカフェ】からもシアラの洋食屋台、ファラのイタリアン屋台、喜亜羅の和食屋台が出る。
よし。出店してくれた屋台には、クラーケンとリッチブルを提供しよう。
実は消費しきれなくて、死蔵になりかけているのだ。
チマチマと日々焼いて食べているけれど、元の量が量だからな。
リッチブルは【ペットカフェ】でも買って使ってくれるけど、いつの間にかアイテムボックスに入れられて、増えているからなぁ。
クラーケンは、希少素材過ぎて店に出せないと断られた。
「里芋の煮っ転がしが10万F\とかよ?食べたい?買う?」
と、喜亜羅に凄い勢いで迫られた。
料理に関しては、性格が変わるらしい。
「会場はどこを使うんや?」
お姉さんに質問をされる。
「『commerce(コマース)』の街の外の草原だな。ムンドを柵に見立てて、うちの従魔達が警護に当たる」
なぜか皆に生温かい目で見られた。
なぜ子供の悪戯を見つけた大人みたいな顔をされるのかわからん。
「で、何のイベント?」
イベントの内容を理解してないのに、出店する気満々だったのか!
「属性オコジョの飼い主になろうってイベントだ」
「え?弱々魔獣の属性オコジョ?」
そう。その属性オコジョだな。
「ノロイ(仮)だけはテイム出来る人限定だけど、後はペットで良いからな」
もしもペットが飼える環境じゃなくても、【ペットカフェ】はペットホテルも兼業している。
うちのクランの敷地には入れなくなるが、畑の野菜や魔物果物くらいなら提供しよう。
そして俺はまたノロイ(仮)の説明を行った。
「あぁ~!あのノロイね!」
と納得したのはやはり男性陣で、タコ焼き屋のお姉さんを筆頭に女性陣には首を傾げられた。
もう面倒なので、ログアウト後にWebで調べてください。
ところで皆、了承したのは良いけど、まだ日程が決まってないぞ。
これから教会に申請手続きに行くからな。
保留にしなくて大丈夫なのか?
まぁ、ドタキャンされても支障は無い気もするが。
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