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価値・無価値は、人によって違うものなのだと再確認した
第448話:おかしいという事に自覚は……有る!
しおりを挟む「え?【cinq(サンク)】?【sechs(ゼクス)】じゃなくて?」
え?むしろ、なぜ俺を含める?
「俺のペットは、カラフル兎だけだが」
「えぇ!?」
いやいやいや、なぜ驚く。
「だってライダー軍団が魔物果物を届けに来たじゃん」
何を言っている?リコンス。
あれは、飼い主であるレイに届けに来たのだろうが。
「他のオコジョ達もヴィンを見かけると、嬉しそうに寄って行くし」
えぇ~?そうか?
<主が1番最初に畑の野菜を食べる許可を出したからだろう>
ガルムに言われて、首を傾げる。
一応俺の畑だから、俺が許可を出すのは当たり前の事だ。
それとは別に、ジルドやユズコ、レイに咲樹に、とうとうオーベまで飼い主になった。
それなのに、属性オコジョ達の中では俺に恩を感じているのか?
「ウフフ。最凶従魔達の主で、【sechs(ゼクス)】のヒエラルキートップだもの。属性オコジョの中ではヴィンが王様なんでしょうね」
クイーンが通りすがりに会話に参加して、爆弾を落として行った。
オコジョ瑪瑙の件は、本当に俺には一切決定権が無いので、後日オーべかジルドかレイに連絡するように言い聞かせた。
【sechs(ゼクス)】のトップは、名実共にオーべである。
皆、騙されているけど、単なる穏やかな男じゃないからな!アイツ!
さて、パフェも食べ終わったし帰るか。と、思っていたら、トレント隊が奥から歩いて来るのが見えた。
1体2体なら解るが、なぜか8体全員が来ている。
「どうした?」
何となくワサワサ落ち着かないトレント達。
声を掛けても、ワサワサしている。
そのうちの1体がスボッと自分の頭と言うか、葉が繁ってる部分に手?を突っ込んだ。
プチンと小さな音がした気がした。
そして引き抜いた手には、小さな実があった。
実!?トレントの実?
うちの子達は、なぜ色々な驚きアイテムを平然と持って来るのだろうか。
いや、トレント達は平然とでは無かったか?
何となくワサワサと焦っていたな。
はいっ!と差し出されたトレントの実を、しょうがないので受け取る。
申し訳ないが、本当に気分としては『しょうがなく』だ。
1個受け取ったら、皆してワラワラと渡してきた。
トレントの実って、随分カラフルだなぁ。
オコジョ瑪瑙みたいな色味だ。
俺の残念な大きさの手では8個は持てないので、受け取った実をテーブルに並べていく。
ヨミがキラキラした目でトレントの実を見つめているけど、食べちゃ駄目だぞ。
「トレントって、属性あったかしら?」
あーあー聞こえない。
「タカアシガニなら知ってるんじゃない?」
「そうね。植木鉢にトレント植えたの彼だものね」
また通りすがりに参加したクイーンが、爺さんを呼びに行ってしまった。
呼ばなくて良いよ。
俺にとって良い結果にならない事は、今までの経験で学習した。
しているよ。うん。
うちの子達が普通じゃないって事は、ちゃんと理解しているよ。
たとえ「我が意に従え テイム」で獣魔になったトレントであってもな。
テイム前にどこかの誰かがおかしな事をしたのがそもそも問題だったのだよな。
あぁ、現実逃避している間に、爺さんを連れたクイーンが戻って来たな。
爺さんは曲がりなりにも【獣魔専門店】店主だから色々詳しいだろう。
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