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価値・無価値は、人によって違うものなのだと再確認した
第446話:流行って良いのか?
しおりを挟む【ペットカフェ】でプレゼントブームが起きているらしい。
なぜ『らしい』なのかと言うと、プレゼントを贈る客は増えているが、ペット達が受け取っていないからだ。
中でも多いのが、レイの属性オコジョへのプレゼントで、赤いマフラーとか変身ベルトとからしい。
それは邪魔だし、主人であるレイ以外からは受け取らないだろうな。
それからもうひとつ。
【ペットカフェ】で流行っているもの。
「だから、オコジョ瑪瑙なんだから、淡い色は無いって言ってんでしょ!」
「どのオコジョ瑪瑙が咲樹さんのペットのかなんて、判るわけないでしょうが」
予想通りクラン【愛でるもの】に入ったリコンスとリイドが、オコジョ瑪瑙のアクセサリー店を【ペットカフェ】内で始めた。
溜まる一方だったので、【sechs(ゼクス)】としては大助かりだ。
ちゃんと契約書まで交わして、【sechs(ゼクス)】からオコジョ瑪瑙を買い入れているリコンス。
デザインは全てリコンスで、女性向きの可愛い系の加工は爺さん、皮とかを使った男性向きの加工は斗苫斗的が担当しているらしい。
こちらもちゃんと契約書を交わして。
因みに、【sechs(ゼクス)】の属性オコジョ達のネームタグの加工代も、ちゃんと斗苫斗的に支払われた。
あ。咲樹の属性オコジョは、爺さん作のネームタグだがな。
斗苫斗的が悔しがっていた。
支払いは、それぞれの飼い主だ。
そう。俺ではない。
「オコジョをペットにすれば、ネームタグの代金を払えるって事か?」
リヴァイアサンの池にポチャポチャとオコジョ瑪瑙を入れている属性オコジョを眺めながら呟く。
距離があるので、ネームタグを付けているのは見えるが、名前までは確認出来ない。
「馬鹿な事言ってると~、本当にオコジョが寄って来るよ~」
振り返ると、属性オコジョまみれなオーベ。
属性オコジョだよな?
変身グッズのような物を目の前に置いたら、いそいそと身に付け始めたらしい。
さすがオーベのペットだな。
ジャックオランタンのように、カボチャ頭で黒マントなのがジャック。
包帯グルグルの仮面?がマミー。
黒いシルクハットに黒マントがバンパ。
骸骨を被っているのが、ガシャ。
牛の頭の被り物がゴズ、馬の頭の被り物がメズ。
和洋折衷なオバケの仮装オコジョだな!
オーベは、名付け→ペット→仮装ではなく、仮装を置いておいて、興味を持ったオコジョをペットにしたらしい。
「バンパが火オコジョで、目が赤くなったのは偶然なんだけど~、尚更吸血鬼っぽくて良いよね~」
バンパの眉間を指で撫でながら言うオーベは、すっかり親馬鹿ならぬペット馬鹿である。
今、斗苫斗的にピリリとハナサンに似た仮面を発注しているとか。
それに興味を示した子は『サララ』と『リヴァイ』になるらしい。
それにしてもオーベの属性オコジョは、基本被り物なので、バンパ以外の属性が判らない罠。
いや、判らなくても支障は一切無いけどな。
しかし、これで更に属性オコジョ人気が高まる気がする。
余談だが、後日レイに「オコジョの属性はネームタグで判りますよ。自分のオコジョ瑪瑙を使いますから」と説明されて、俺が赤面したのは秘密だ。
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