431 / 506
フラグとは、回収する為にあるのだ……と知った
第431話:本人が楽しいなら、良い……のか?
しおりを挟む黄金週間のイベントは、参加者がランダムなチームに分かれて、特殊な地域でリヴァイアサンを狩るものだったらしい。
討伐系だったので参加しませんでしたよ!
しなくて正解。
やはりあの地域デシタ。
イベント明けに、囲われていた岩山の一部が崩れて、地上からも行けるようになったそうだ。
参加したミロが「リヴァイアサンがさ、ちょっとおかしな強さだったんだよ!」と言っていた。
スマン。多分、うちの子達のせいだな。
言わないけど。
「同じ地域に飛ばされたはずなんだけどさ、他のチームとは次元が違うみたいで、同じ場所に居るのに会わないっていう不・思・議。でもチャットとかは出来ちゃうの!変じゃね?ナンかちょっと楽しかった!」
ミロが言うには、割り振りは完全に個人で、同じパーティーのメンバーとは完全に分かれて配置されたそうだ。
楽しかったようで何より。
「で、俺ちゃんの見間違いじゃなければ、オーベの手の中に居るのはリヴァイアサンじゃね?何でイベントに参加してない人がリヴァイアサン持っちゃってんの!?」
あ、何も言わないからスルーかと思ってたが違ったらしい。
前フリ長いな、ミロ。いきなりイベントの話を始めたと思ったら、着地点はオーべのハナサンでした。
いつの間にか孵化してたハナサン。
最近の日課になっていた従魔とペット達の水遊びに、いつの間にか混じっていた。
ピリリといい、ハナサンといい、オーベのペットは感動の孵化はしない主義なのか?
レイのところのオパールは、皆に見守られての孵化だったのに。
そして何となく予想はしていたが『リヴァイアサン(変異種)』である。
鱗が虹色なのは良いとして、その虹色が動く。卵の殻にあった柄?と同じで、シャボン玉の表面のようだ。
既にハナサンにメロメロなオーベは「綺麗だね~適度に冷たくて、いつまでも撫でていられるね~」とべた褒めである。
そして同じだけピリリを愛でるのも忘れない。
飼い主の鑑みたいなヤツである。
30センチ位の長さのハナサンは、リヴァイアサンをそのまま縮小したような見た目だそうだ。
本物を見て来たミロが言うから間違いないだろう。
そしてピリリと同じで、既に言葉も話せる。
期待していた面白口調だが、斜め上に行ってしまった。
<ワタクシ、自分で食べられますので、主様のお手を煩わすなど>
オーベが給餌しようとして、ハナサンに遠慮される。
拒否では無い。あくまでも遠慮なのだ。
性格もとても謙虚で、卑屈一歩手前である。
ムンドと足して、2で割りたい。
「俺がね~、ハナサンに食べさせたいの~」
オーベがハナサンの顔の前に箸で食べ物を差し出す。
因みに今持っているのは、俺作のホットケーキりんご入だ。
<大変失礼いたしました。それではいただきます>
パクリと食べて、モグモグとしてから飲み込むハナサン。
見た目のイメージから、丸呑みするのかと思ってた。
<生地の甘さとりんごの酸味がとてもバランス良く、美味しいです。主様の手ずから頂けて、更に美味しさが増しております>
ハナサン……それが素なの?それとも演技なの!?
疲れない?大丈夫?
見ている俺が疲れたよ。
219
お気に入りに追加
1,449
あなたにおすすめの小説
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました
鳥山正人
ファンタジー
フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。
だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。
チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。
2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。
そこから怒涛の快進撃で最強になりました。
鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。
※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。
その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
兄にいらないと言われたので勝手に幸せになります
毒島醜女
恋愛
モラハラ兄に追い出された先で待っていたのは、甘く幸せな生活でした。
侯爵令嬢ライラ・コーデルは、実家が平民出の聖女ミミを養子に迎えてから実の兄デイヴィッドから冷遇されていた。
家でも学園でも、デビュタントでも、兄はいつもミミを最優先する。
友人である王太子たちと一緒にミミを持ち上げてはライラを貶めている始末だ。
「ミミみたいな可愛い妹が欲しかった」
挙句の果てには兄が婚約を破棄した辺境伯家の元へ代わりに嫁がされることになった。
ベミリオン辺境伯の一家はそんなライラを温かく迎えてくれた。
「あなたの笑顔は、どんな宝石や星よりも綺麗に輝いています!」
兄の元婚約者の弟、ヒューゴは不器用ながらも優しい愛情をライラに与え、甘いお菓子で癒してくれた。
ライラは次第に笑顔を取り戻し、ベミリオン家で幸せになっていく。
王都で聖女が起こした騒動も知らずに……
最悪のゴミスキルと断言されたジョブとスキルばかり山盛りから始めるVRMMO
無謀突撃娘
ファンタジー
始めまして、僕は西園寺薫。
名前は凄く女の子なんだけど男です。とある私立の学校に通っています。容姿や行動がすごく女の子でよく間違えられるんだけどさほど気にしてないかな。
小説を読むことと手芸が得意です。あとは料理を少々出来るぐらい。
特徴?う~ん、生まれた日にちがものすごい運気の良い星ってぐらいかな。
姉二人が最新のVRMMOとか言うのを話題に出してきたんだ。
ゲームなんてしたこともなく説明書もチンプンカンプンで何も分からなかったけど「何でも出来る、何でもなれる」という宣伝文句とゲーム実況を見て始めることにしたんだ。
スキルなどはβ版の時に最悪スキルゴミスキルと認知されているスキルばかりです、今のゲームでは普通ぐらいの認知はされていると思いますがこの小説の中ではゴミにしかならない無用スキルとして認知されいます。
そのあたりのことを理解して読んでいただけると幸いです。
異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる