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フラグとは、回収する為にあるのだ……と知った
第429話(閑話):お粥と属性オコジョ
しおりを挟む「いやぁ、苦しんだ!」
久しぶりにログインしてきたユズコ。
朝起きると、パンツ一丁で寝ていたらしい。
別に何があったわけではなく、夜中に暑くて布団を蹴飛ばし、更に着ていた服を脱ぎ捨てただけだったとか。
問題はその後で、腹が冷えたせいで地獄の苦しみをトイレの中で迎えたそうだ。
「腹くだして仕事休むとか初めて経験した」
寝冷えでその状態になるのは、普通は小学生な気がするな。
いや、俺も酔って帰って、着替えの途中で力尽きて風邪引いた事はあったな。
「相方に連絡してお粥を作ってもらったよ」
あぁ、ちんこに顔描く彼女か。リア充め。
なかなか凄い彼女だよな。
「それで、相方の作った卵粥がヴィンの作ったのと微妙に味が違ったんだよな。何でだろなぁ?」
あぁ、それはそうだろうな。
「俺の作るお粥は、塩の代わりに梅こぶ茶を使うからな」
「梅こぶ茶か!なるほど!」
塩だけの微妙な調整より、梅こぶ茶の方が楽な気がするのだ。
まぁ、ただ単に梅こぶ茶が好きなのもある。
梅こぶ茶を薄めに作って、ゆかりを入れて飲むのも好きだったりする。
なので梅こんぶも好きだ。
「そういえば話は変わるが、属性オコジョの名前が五匹しか判らないのだが」
前からユズコに聞きたかった事を、良い機会なので質問してみた。
風玉、火玉、水玉、雷玉、土玉までは判ったのだ。
残りの五匹は色々捻りを入れて呼んでみたが駄目だった。
「そのままだぞ!風がフウ、火がカッカ、水がスイ、雷がカミイ、土がツッチィだ」
本当にほぼそのままだった。
色々捻りを入れ過ぎたようだな。
「ジルドのところは、もう少し捻りがあったな!俺も半分しか聞いてないが」
本人からじゃなく聞いても良いのか?まぁ良いか。
「ウメコ、バイコ、ナシコ、アンコ、クリコだな!」
え?食べ物で攻めたのか?ジルドにしては面白いところへ行ったな。
ところでバイコ?バイって何?
紙に書いた物を渡された。
『梅子 苺子 梨子 杏子 栗子』
苺ってバイって読むのか!
食べ物というか、果物か。
そしてアンコは餡子だと思ったよ。
「俺の名前からヒントを得たって言ってたな。俺の名前の由来は『柚子胡椒』なんだが、既に忘れられてる!」
わはははっと豪快に笑っているが、それで良いのかユズコ。
後日ジルドに残りの五匹の名前を教えてもらった。
「プリュネ」「フレーズ」「ポワール」「アブリコ」「シャテーニュ」
格好良い!と思ったが、先に教えてもらった五匹の名前に使われている果物をフランス語にしただけだった。
いや、だけとか言っているが俺には無理な発想だがな。
それにしても『栗』は『マロン』じゃないのか?と思ったが、イガの中に1個しか実がないのが『マロン』で複数入ってるのが『シャテーニュ』と言うらしい。
瞳の色で名前を決めたので、複数個の方の『シャテーニュ』なのだとか。
芸が細かいな、ジルド。
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