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フラグとは、回収する為にあるのだ……と知った
第420話:クランとクラン証と例のアレw
しおりを挟む無事に孵化したルチルを連れて、紫蘭と冒険者ギルドへと従魔登録をしに来た。
別に一緒に行かなくても大丈夫だと思うのだが、初登録なので不安らしい。
「はい、登録出来ました」
戻ってきたギルドカードの裏面を見て、紫蘭が首を傾げる。
「名前は登録されないんですね」
「名付けしないテイマーも多いらしいからな」
実際、ユキとシズカの前の主人であるサルボボは、従魔に名前を付けていなかった。
次にクラン証を発行する店に行く。
そう。実は【ペットカフェ】はお店であり、クランでもあったのだ。
知らなかったよ。
【ペットカフェ】の2階部分がクランハウスなのだと、それも今、初めて知った。
2階あったのか!気付かなかった。
そして料理人であるシアラ、手伝いの爺さん、綺羅、斗苫斗的もクラン員なのだそうだ。
どうりでよく店内で見かけると思ったよ。
クラン名は『ペットカフェ』ではなく『愛でるもの』と言うそうで、クランマークは兎だ。
円の中に兎が横向きでお座りしているシルエットなのだが、お店のロゴマークだと思っていた。
いや、ロゴマークでもあるのか。
食器やカップ、エプロンや店の看板にも記載されているからな。
しかし火蜥蜴に兎マークのクラン証って、なかなかシュールだな。
うちと同じペンダントトップ型だ。
紫蘭がネックレスになっているクラン証を見せてくれた。
普段は皆、態と隠しているらしい。
クラン証の兎は目に魔石が嵌め込まれているので、その部分だけロゴマークと違うのだとか。
ペンダントトップ型のクラン証なので、いつものドワーフ少女が対応に出て来た。
おぉ!例のテディを背負っている。
似合うな、うん。
有効活用されていて良かった。
「申請書の記入をお願いします」
今日は初っ端から仕事モードだった。
ちょっと物足りない……。
「今日は受付嬢が休みなのよさ!」
あ、いつものテンションで安心というか、満足している俺がいる。
受付嬢……俺、会った事ないかもしれない。
1番最初の登録はオーベが行ったし、その後はこのドワーフ娘が対応してくれていたので口頭だった。
もしかしたら、後で書類を代筆・提出してくれていたのかもしれない。
前に違う人に作って貰った時は、オーベが一緒だったから、やはりオーベが手続きしていたのだろう。あまりにもスムーズに終わり過ぎて、正直記憶に残っていない。スマン。
初めて見た申請書には、クラン名、従魔の種族、名前を書く欄があった。
「最近は従魔の名前欄が埋まってる事が多くて嬉しいのよさ!」
そうなのか!それは嬉しいな!
「ほとんどがアンタなんだけどね」
ドワーフ娘が俺をチラリと見る。
そうか、それは申し訳ない。
いや、別に申し訳なくは無いな。うん。
余談だが、テディの中にはクラン証の見本素材が入っていた。
お菓子とか玩具とかリボンとか、そういう可愛らしい物じゃないのか!と、思わずツッコミを入れた俺は悪くないと思う。
あ、ルチルのクラン証は問題無く発行されてましたよ。
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