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可愛いを独り占めするのは、心苦しく思います……ので
第381話:話し合い、大切
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ユズコと咲樹は、ノリノリでした。
咲樹など、ご贔屓の職人を紹介するとまで言っていた。
「食器とかもちゃんとこだわってね!紅茶をコーヒーカップなんかで出したら許さないわよ!」
うぅん。妙に力説していたが、過去に何かあったのだろうか。
現実でもお洒落な生活しているので、美意識が高いのだろうか?
ただし俺の家では、マグカップにティーパックの紅茶でも平気で飲むけどな!
そして俺は、転移陣を従魔達も通れるようにして欲しいと条件を追加した。
「え?良いの?むしろ大歓迎なんだけど!」
難色を示されるかと思いきや、こちらもノリノリで了承された。
「いやぁん。お店の大きさ考え直さなきゃだわ!」
頬に手を当て、眉間に皺を寄せて首を傾げるココア。嫌なのか、嬉しいのかどっちだ!
……モフモフ成分が増えるから嬉しいのだろう。
テラやムンドも行くけどな!特にテラはドーロが行けば、着いて行きそうだぞ。
逆にアニンとアモンは、プーリが行かなければ行かなそうだが、強制ではないし、別に問題は無いだろう。
それにリルかユキあたりがプーリを連れて行ってくれそうだから、心配はいらないかもな。
「お!兎を貸し出すのに条件を付けるのか?じゃあ、俺はカラフル兎と[折紙]との写真を飾って欲しいぞ!」
見た目に反して可愛い趣味だな、ユズコ。知ってたけど。
見せてもらった画像は、とてもファンシーだった。
単なる折り紙の象がスキル[折紙]でリアルになって驚くカラフル兎とか、3枚の連作になっていて芸が細かい。
ガルムの上が『白い動物園』になっている画像は、俺にも送ってもらった。
因みに『白い動物園』とは、カラフル兎(白)と、[折紙]で作った白い動物が、沢山並んでいるだけだ。でも、可愛い。
「現実でも、暇さえあれば折り紙の練習してたんだぜ!」
得意気に言うけど、休憩時間とかに折り紙で動物を折っている27歳男……イケメンじゃなきゃ、許されないぞ。
「いやぁん、何これ可愛い~!」
ココアにもユズコの写真は好評のようです。
ユズコの撮った画像の中に、ドーロとアニンとアモンが居た。
やはり異彩を放っているのか、ココアの視線が他を見る時と違う。
「うちの子にも、可愛い装飾を……」
あ、そっち方面でしたか。
てっきり「何やってんの!?」とか呆れられるのかと思っていたよ。
カフェを開くのに、まずは店舗を探さなければいけない。
まぁ、当たり前だよな。
そうなると行くのは【不動産屋】である。
そう。あの店。
俺?俺は行きませんよ。
経営には関係していないので。
従魔やペットの為に欲しい機能を聞かれたので、「安心安全」と答えておいた。
あとは、ガルムがくつろげる広いソファ。
ガルムがくつろいでいれば、他の子達は勝手に寄って行くからな。
オーベは「耐熱かな~?」となぜか疑問系で答えていた。
レイは「今は特に無いですね」と即答していた。オパールはまだ雛だから、かな?
ユズコは「座り心地の良いソファ」。それはペットの為ではなく、自分の為では?
咲樹は……お前も一緒に買いに行けよ!って位、色々言っていた。
女子達が「そうよね」とか「確かに!」とか「素敵!」とか共感しながらメモしてたから、スルーしておいた。
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