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可愛いを独り占めするのは、心苦しく思います……ので
第377話:『大事件が怒っていた』w
しおりを挟む幸せな時間は、あっと言う間に過ぎていくもの。
ペットのお家でモフモフを堪能していたら、ログアウトしなきゃいけない時間でございます。
まだ制限時間はあるが、夜にちゃんと睡眠を取らないと休み明けに体内時計が狂って自分に返ってきそうだからな。
斗苫斗的も俺と一緒にログアウトするようだ。
咲樹とユズコは、元々睡眠時間がまちまちなので、慣れているから大丈夫だと言われた。
オーベは、今日は特別!らしい。ピリリの部屋の改装が楽しいのだろう。
綺羅と爺さんは「今は大丈夫」だそうだ。
春休みか?春休みなのか?
18歳以上だから高校生ではないよな。
従魔達に挨拶をして、ログアウトした。
明日、日付的にはもう今日だな……は、炊事洗濯掃除をしてからのログインになるな。
作り置きしてあった食料を、ここ1ヶ月で食い尽くしたからなぁ。
年度末に厳しいのは、事務方の宿命だよな。
職種によっては年末なのかもしれないが……。
それでも今年は幻想世界でモフモフ達に癒され、ガルムに褒められ慰められて、精神的にはかなり楽だった気がする。
やっぱりモフモフは良い。
猫カフェとか梟カフェとか兎カフェとか色々現実にあるけれど、そこに行きたい境遇の人は、大抵営業時間には仕事中だという罠。
あと正直、店に行くほどの体力が無いな。
そういえば、どれくらいの人がカラフル兎をペットとして残したのだろう?
斗苫斗的や綺羅のように、環境的に無理で諦めた人も多そうだよな。
あと、前線?で戦っている攻略組の人も残してないよな。そもそもカラフル兎イベントを、真面目にやっていない可能性が高いか。
ミロとココアは、残していそうだけど。
冒険らしい冒険をしていないし、交遊範囲も行動範囲も狭い俺は、驚くほど情報に疎い。
かといって、そもそもゲームを始めた目的がモフモフと家庭菜園だからなぁ。
今更プレイスタイルを変えて、ガンガン冒険するのは無理だな。出来なくはないだろうが、俺が楽しくなくなりそうだ。
まぁ、斗苫斗的のレベル上げは協力するけどな!
スキル[可愛い]を絶対に取得してもらわなければ!!
翌日、現実での雑用を全て終わらせてからログインすると、何やら大事件が起こっていた。
『大事件が起こっていた』に副音声を付けるとしたら『ココアが怒っていた』だろうか。
いつものようにログインしたら、クランハウスのリビングにココアが居た。
カラフル兎が入った箱を抱えて。
女の子座りをして、太腿にカラフル兎の入った箱を載せているココアが、何やら大声で喚いている。
「クランハウスに置くからって遠慮して厳選したのに!どうせ辞めちゃうなら全匹残せば良かった!」
どうやらココアはクランを辞めてきたらしい。
ココアのカラフル兎は、黒、白、パステルピンクの三匹だけだ。サイズは最大サイズのようで、うちの兎とはサイズが全然違う。
厳選したって事は、最大サイズにならない兎は残さなかったのかもしれない。
それにしても関節柔らかいな、ココア。
俺にはその座り方は出来ないぞ。
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題名は、誤字ではありません(笑)
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