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タマゴはタマゴ 夢見るタマゴ 頑張るタマゴ
第336話:幸せとは、人それぞれで
しおりを挟む「今回は勝手に作ってきた物なのでお金は要りません」
綺羅がフフン!と胸を張って言うけど「今回も」だよな。
爺さんと斗苫斗的を見るが、同じような顔をされた。
なぜにドヤ顔?
「ヴィンと同じブレスレットはいくらですか?」
レイが爺さんへと質問する。
ジルドもスススッと寄って行った。
何やら小声で交渉している雰囲気は伝わってくるのだが、会話の内容までは聞こえなかった。
もう、この辺のお馬鹿行動にツッコミは入れない事に決めた。
<主!おれ!王冠!>
ムンドが3メートルに大きくなり、嬉しそうに王冠を見せびらかしてくる。
「王冠だな。良かったな、ムンド」
額の辺りを撫でると、クフフと嬉しそう笑う。ちょっと怖い。言わないけど。
<ボクも~!撫でて~>
テラが飛んで来て、ムンドの頭の上に乗る。
ムンドはイキってる感じだけど、従魔同士はとても仲が良いので頭に乗られても絶対に怒らない。
「テラも良かったな、格好良いぞ」
テラの頭も撫でてやる。
この二匹はスベスベの手触りで、モフモフとはまた違った魅力がある。
気が付いたら撫で待ち列が出来ていた。
1番最後にガルムまで並んでいる。
もう、皆、可愛いな!好きだ!!
従魔達と戯れていると、爺さんとレイとジルドの交渉が終わっていた。
綺羅と斗苫斗的は戯れている間のスクショを撮っていたので、後で送ってもらう約束をした。
その際、幻想世界の公式にのみ、画像アップを許可した。
「非公式は勝手にダウンロードや転載が出来るので、絶対に画像掲載許可しないでくださいね!」
なぜか俺が二人に注意された。
解せぬ。
ん?気が付くとスピネルが少し離れた所に居る。
さっきまで皆と一緒にわちゃわちゃしてたから、馴染めないわけではないよな?
「どうした?スピネル」
声を掛けると寄って来て、俺の肩へとスルリと登って来る。
おおぉぉぉ!猫だな!動きが流動的だ!
<ヨルムンガンド、猫、食べない?>
俺の耳元でコソッと質問された。
新鮮な反応!
忘れがちだが、ムンドってば凄い魔物なのだった!
兄にお仕置きされている印象が強過ぎて、俺の中ではイキった中学生ヘタレ属性になっていた。
すまん、ムンド。
「仲間は食べないから大丈夫だぞ。大好物の兎達が無事だからな」
むしろヨミはムンドより立場が上に見えるくらいだ。
「それに従魔同士は傷が付けられないからな」
そう。リルのあの炎でさえ無効にされる。
鉄を蒸発させる威力がある恐ろしい炎。
あれ?それならば、なぜリルはムンドに躾ができるのだろう?
チラリとリルを見る。
きっと俺の知らない裏技があるのだろう。
他に害は無いし、リルとムンドはあれでコミュニケーションを取っているのかもしれない。
身内の事には、他人は口を出してはいけません。
放置一択。
<主、どうかしたか?>
ガルムが俺の頭に頬擦りしてくる。
ガルムの頬擦りは力加減が絶妙で、撫でられているようで安心する。
さすが俺の執事。
「世界の七不思議について考えていただけだよ」
ガルムは一瞬不思議そうな表情をしたけど、一言<そうか>とだけ言って、また頬擦りしてきた。
_________________
最終回みたいな題名だなw
リルがお仕置き出来るのは、傷は付けられないけど圧は掛けられるからです。
そして、今までの刷り込みのせいで、実際よりもムンドは痛い気がしているだけです(笑)
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