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どこかに話すモフモフがいるらしいよ!探そう!!

第325話:正直、忘れてた

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 黒たまご。
 いやいやいや。絶対に付けちゃいけないNo.1だ。
 ヤタ。
 安直過ぎる。そして呼びにくい。
 八咫烏って何かスポーツのマークだったよな。たしかサッカー日本代表か。
 キング。
 ガルムやリルをさしおいて、八咫烏が「キング」は無いな。
 クロウ。
 烏と黒の二重の意味があって良さそうだよな。


<美味しそうな卵にゃ>


 確かに温泉黒たまごみたいで美味しそうだけど、生きている卵だと判明したから食べないぞ。


<お腹空いたにゃ>


 いやいや。
 さっきあれだけ腹一杯になるまで皆で食べただろ?
 まったく。
 誰だ?変な話し方して。


<何か食べないと死にそうにゃ>


 大袈裟だな。
 また皆と川遊びに行けば、おもに魚取りしているからくれるかもしれないぞ。
 …………?


「いや、マジで誰だ!?」
 視線を温泉黒たまご…ではなく、八咫烏の卵から逸らし、周りを見渡す。
 視界には何もいない。
 空耳とは思えないほどハッキリとした声だった。


<卵、食べないよね?>
 シズカが不安そうに聞いてくる。
「え?食べないよ!シズカが温めてかえすのだろう?」
 だから俺は今、必死に名前を考えていたのだ。
<じゃが、足元の猫は食べる気満々のようなのじゃ>
 ユキが変な事を言い出したぞ。
 足元の猫?

 視線を足元後方へと移動させる。
 そこには、明るめの紺色のハチワレ猫がお座りしていた。
 胸元と手の先も白い成猫だな。
 よく見ると、ブーツを履いている。
 明らかに魔獣モンスターですけど!?
 なぜ誰も警戒していないわけ?
 思わずガルムを見る。

<警戒せんでも敵意は無いぞ。あるじの持つ卵にかれて近付いて来ただけであろう>
 ガルムが言うなら大丈夫なのだろうけど、これほど近くに来るまで全然気が付かなかった自分の危機管理能力に、少しガッカリした。
 嘘です。
 大分、ガッカリしたよ。


 とりあえず、リッチブルのシチューとチーズ入りホットケーキを食べさせた。
 うにゃうにゃ言いながら食べる姿が可愛い。
 けど、カトラリーを使って食べる姿は、やはり違和感がある。

「それにしても『やつきしま』に居るはずだったよな?」
 隣にいるレイにコッソリと問うと、コクリと頷いてきた。
越えって、印が要るとか何とかルールがあるはずだよな?」
 さっき聞いたばかりだ。
 カラス情報だけど、嘘では無さそうだった。

「推測ですが、新しく放たれたは、本人の意思が固まるまで自由に動けるのではないかと。リルがいい例ですよね」
 確かに!本来リルは『しきしま』にいるレベルの魔獣モンスターではない。
 リル曰く、冥界の匂いを探していたらしい。多分『ニヴルヘイム』から来たのかな。

<うにゃー、ごちそうさまにゃ>
 膨れた腹をさすりながら猫が言う。
 よほど腹が減っていたのか、子猫のように腹がパンパンになるまで食べたらしい。
 成猫では見られない姿だぞ、猫や。

「なぜそれほどの空腹だったんだ?他の異界人プレイヤーがお前を探していただろうが」
 ジルドがもっともな質問を猫にする。
 テイムしたい人がほとんどだろうから、攻撃したりはしなかったと思われるしな。
<お腹空いたって訴えても、皆「我が意に従えテイム」しか言わなかったにゃ。追い掛け回されるから自分で狩りも出来ないし、散々にゃ>
 あぁ~、何となく納得。
 ご愁傷様です。



________________
いえ、私は覚えてましたよ、猫(笑)

サッカー日本代表の知識が全然無くて、マジすみません。
キングは勿論「キング◯ズ」です。
あとは、GKが鼻骨骨折?して、バットマンマスクしてた位しか知りません(-_-;)
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