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どこかに話すモフモフがいるらしいよ!探そう!!

第316話:変化

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 平日と同じ時間に起き、休みの日にやるべき掃除や洗濯などを終わらせて、幻想世界ファンタジーワールドへとログインする。
 今日のログイン場所は『むつきしま』の『真ん中の街』の噴水広場だ。
 特に時間の約束はしていないので、ログインした連絡だけしておけば大丈夫だろう。

「ガルム、今どこにいる?」
 今日は影から呼び出さずに、こちらから向かうことにする。
あるじ、戻って来たの。公園にるのだが、判り辛いからユキを呼ぶがいだろう>
<ぎゅぎゅっ!>
<ふむ、しょうがないのう。主、ヨミも呼んでやってくれぬか>
 ユキだけズルイ!みたいな感じだったのだろうか。

「了解。では呼ぶぞ。ユキ、ヨミ、召喚」
 一呼吸置いてから、二匹を召喚する。
 影から俺目指して跳び出して来るヨミと、ポンッと跳び出してクルリと回転し、地面に着地したユキ。
<きゅぅ!>
 加減したのか、上手いこと俺の腕の中にポスンとヨミが収まる。
<おかえりなさいなのじゃ、主殿あるじどの
 殿!?

 驚いたけど、やめさせるほどでもないのであえて触れない事にした。
 ユキの殿付けは定着しそうだな。
 リルとかムンドが面白がって真似したら、それはやめさせよう。


「それじゃ、ガルムの所まで案内を頼むよ」
<ふふ。任せるのじゃ>
 ヨミを胸元に入れ、ユキと一緒に歩く。
 前回ログイン時は街中まで行かなかったから気付かなかったが、思ったよりも人が多い。
 隣を歩くユキが<次の角を右じゃ>とか、<次は左じゃから端に寄るのじゃ>など、先に
 口頭で教えてくれる。
 これは、ヨミだけの案内だとちょっと辛かったかもな。
 ガルムがユキに案内を任せたのも納得だ。

彼処あそこにある公園じゃ>
 ユキが指し示す所には、かなり大きい公園があった。
 公園に入り、ユキに案内されて歩く。
 妙に視線を感じるのは気のせいだろうか?
 周りを見渡すと、別に誰もこちらを見ていない。
 自意識過剰になっているのかな。
 いつも従魔達が一緒だから、人に見られる事が当たり前になっていたようだ。

 5分ほど歩くと、殊更大きい木の下にガルムが居た。
「ただいま!ガルム」
 ガルムに抱きつき、胸の毛エプロンに顔を埋める。
<うむ。息災そくさいだったかの?主>
 いつもの挨拶。
 はぁ、幸せ。


<主殿、こちらを>
 ユキがガルムのお腹の下にあったテディを咥えて持って来た。
「ありがとうな」
 ガルムの体温に温められてほんのり温かいテディの背中のファスナーを開ける。
 卵の色が少し変わったような気がする。
 テディの色移りではない。
 なぜなら、テディは淡い茶色だが、卵は緑っぽくなっていたから。

「えぇ~、ここはプリンなのだから黄色に変色するべきじゃないの?」
 思わず卵に文句を言ってしまう。
「名前、抹茶プリンにしちゃうよ」
 卵が『わかった!』とでも言うようにコトリと揺れる。
 え?待って!?冗談だったのだが!
 名前が変えられるのなら、もっと真面まともなものに変更したい!

 だが、この後いくら他の名前を提案しても、卵はピクリとも動かなかった。
 マジか……


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