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どこかに話すモフモフがいるらしいよ!探そう!!
第312話:普通のドロップ品?
しおりを挟む「何かありましたか?」
ウィンドウを指差して固まっている綺羅に、レイが声を掛ける。
いつも通りなのに、優しく聞こえる不思議。
周りの対応がアレだからだろうな。
「何か、身に覚えの無いトンデモ素材がありますぅ」
震える指が示しているのは、インベントリの在庫一覧っぽい。
「えぇ?ボス戦のドロップ品でしょう?」
そう言いながら、リコンスも自分のウィンドウを確認する。
「なんじゃこりゃあ!」
素に戻ってますよ、リコンスさん。
「え?全然戦闘に加わって無いのに、なぜこんなにレアが!?」
リイドも驚いている。
「今まで見た事も聞いた事もない品もありますぅ」
マジで泣くほどか、綺羅よ。
「戦闘に掛かった時間でレア度が変わるのかしら」
「でも『さんきしま』のマルコシアスは、普通のドロップ品だったよね~」
「攻略難易度とか参加人数も関係あるのかもしれませんね」
「でも、所謂参加賞でこのレベルのドロップ品ですよ。じゃあ、倒したヴィンは……」
リイドの台詞で、皆の視線が俺に集まる。
参加賞とは、ボス戦に参加したパーティー全てに均等にドロップする品の事だ。
これは、経験値と違ってパーティー内でも同盟でも関係ない。
そして稀に、貢献度が飛び抜けて高い人やトドメを刺した人に追加でドロップ品が増える事がある。
これがレアだったりする事が多いらしい。
ボス戦のドロップ品とか、今まで確認した事ないな。
生産職じゃないから素材は使えないし、お金も驚くほどあるので売る必要もない。
だけどさすがに今は確認しないと駄目な空気だ。
ウィンドウの[インベントリ]をポチリ。
表示設定を[食材]から[全て]に切り替えた。
『フレースヴェルグの尾羽』
『フレースヴェルグの羽』
『フレースヴェルグの嘴』
『フレースヴェルグの爪』
『フレースヴェルグの羽毛』
『フレースヴェルグの胸肉』
『フレースヴェルグのもも肉』
『フレースヴェルグのササミ』
『フレースヴェルグの卵』
『ラタトスクの皮(加工済)×2』
『ラタトスクの前歯×2』
『ラタトスクの尻尾(加工済)×2』
『ニーズヘッグの皮』
『ニーズヘッグの毒』
『ニーズヘッグの牙』
『ニーズヘッグの肉』
焦って損したな。
普通のドロップ品らしき物しかない。
「肉?ボス肉食べんの?え?その前に食べられんの!?」
咲樹、口調がフェロモン出てないぞ。
「卵って何~!?」
卵は卵だろ。
「もう嫌!何なのよ!この子!」
リコンス、ここでは俺の方が年上だぞ。
「前回のドロップ品って、フレースヴェルグの羽と爪、ラタトスクの皮の未加工品でしたよ」
リイドが教えてくれる。
「うちは、それプラス嘴と羽毛でした」
へぇ~、リコンス達よりレイ達の方がドロップ品が多いのか。
「尾羽って、オークションでも見た事無いです。あと(加工済)も初めて見ました」
綺羅が自分のウィンドウを指差す。
どうやら、肉と卵以外は綺羅にもドロップされたらしい。
「良かったな、綺羅。色々加工できるな」
綺羅の肩をポンッと叩く。
なぜか哀しい目で見られた。
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