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どこかに話すモフモフがいるらしいよ!探そう!!
第288話:信頼関係とは
しおりを挟むドット絵でカーバンクルやシヴァまで作って満足したのか、ジルドはカラフル兎達を解放した。
ジルドは大満足で、何枚もスクショを撮っていた。
勿論、俺もスクショを撮らせてもらったよ!
ジルドは凄く楽しそうではあったが、カラフル兎達には災難だったな。
いや、置かれたカラフル兎達もその場で丸まって寝ていたから、無理矢理では無いのか……な?
「さっきの話だが、『やつきしま』って事は例の『話す猫』を探しに行くつもりか?」
ん?『話す猫』?『しゃべる猫』ではなく?意味は一緒だが、呼び名が統一されていないのか?
さすがに別猫って事はないだろう。
「あぁ。そのつもりだけど、それほど有名な猫なのか?」
あまりにも有名なら、目指す人が多そうだし、落ち着くまで待つのが得策か?
「今まで話す魔獣など居なかったからな」
おやぁ?
「ガルムは?」
「フロアボスだったから、別格だ」
あぁ、まあ、それはそうか。
いやいや?ちょっと待て。
「テラは生まれた時から話してたぞ」
「孵化したドラゴネットなど、別格に決まってるだろ。それに最初はヴィンと従魔達としか話せなかっただろ?」
あ、そうだった。
「まぁ、レベルアップしたからといって、話せるようになるなんて今まで聞いた事ないがな」
そうなの!?
んんん?いや、待て待て待て。
「リルもムンドも従魔になる前から話してたぞ」
「お前の従魔がおかしい事に、やっと気付いたか?」
「何それ」
「今まで話が出来たモンスターは、馬鹿みたいにレベルの高い召喚獣くらいだ」
マジか!
ミロって凄い召喚師だったのか!!
拙いながらも鳥兜達は話していた。
「白狐や月兎が話せるのも、普通じゃないぞ?前のテイマーと居た時は話してなかっただろ」
それは、俺も薄々気付いていた。
特にユキは、見た目も変化したからな。
レベルアップではなく、進化?
「お前のせいもあって、テイマー達が血眼になってさがしているぞ」
「俺のせい?」
「話が出来る知能がある魔獣は強い上に、テイマーの強さに関係なくテイム出来ると言う怪しげな情報が流れている」
おぉう。ナンテコッタイ。
「信頼関係という言葉を知らない馬鹿ばかりだな」
ジルドがとても意地悪い笑顔を浮かべる。
「確かに『我が意に従え!テイム』とか言ってるうちは駄目だろうなぁ」
なぜ従わせようとするのかって話だよな。
従魔という呼び名は付いているけれど、一方的に搾取できると思う方がおかしい。
会社勤めはしているけど、会社に隷属しているわけでは無いのと一緒だ。
いや、一部奴隷かと思うような環境の会社もあるようだが……
通常は会社と従業員は、信頼関係があるはずだ。
それが金銭や安定という形であれ、な。
俺?俺は、社会的立場と金銭的な面で会社を信頼していますとも!
職場環境も悪くないし。
何しろ、就業後に幻想世界に遊びに来る余裕があるくらいだからな。
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