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冒険に行……かないので、せめて色々見てみようと思う
第282話:自覚と無自覚
しおりを挟むプレイヤーのランクによって、PKが出来るようになった。
ランクとは、犯罪ランクの事だ。
万引のようなものから、詐欺、殺人など。
重罪と判断されたものは、wantedとして各ギルドにて掲示される。
勿論、犯罪者に一方的に攻撃出来るわけではなく、そこは反撃されてこちらが殺される可能性もある。
対人戦闘との違いは、双方の同意が必要ないという事か。
犯罪者になるなら、突然襲われる覚悟をしておけって事だろうか。
「えぇっと、これは不意打ちしても良いって事か?」
「そうでしょうね。さすがに明言はしていませんが、宣言は必要ないとありますので」
レイも俺と同じ解釈だし、やはり犯罪はrisky(リスキー)であると、幻想世界でも定着させたいのだろう。
そういえば、小屋の中にいた異界人は、俺達がギルドに届け出た事により犯罪が明るみに出たようだ。
小屋の中に居なければ誰が犯人かは特定されなかったのに、小屋の中での会話をギルド職員が聞いてしまったのが運の尽きだな。
「ギルドの職員が聞いていたから、即座に犯罪者認定されちゃったんだろうね~。その場で認定されなかったら、死ななかったのにね~」
「会話って、どんな会話してたのよ」
「ん~。集めたスライムがいないとか~、スライム狩りに来た住人を襲った意味がないとか~?」
「ギルティ!!」
犯罪者認定されると、鑑定した時の表示の色が変わるらしい。
オーベを鑑定したが、今まで通り文字色は白色だった。
もしかしたら鑑定画面の背景色が変わるのかもしれないが、犯罪者が身近に居ないので判らない。
犯罪者は段階により赤に近付いていくとの事。
あと大きな変化は、クランが対立?対抗?して大規模な対人戦闘が出来るようになったそうだ。
人数制限が無くなったと言った方が正しいのかもしれない。が、元があまり詳しくないので、違いがあまりわからない。
悪友達も、元々クランとパーティーが同じ人数だったので、殆ど変わらないとの事。
「お!このクラン同士の戦闘は、その場限りじゃないんだな!」
「どちらかが降参するまで、とありますね」
「それとクラン員の8割以上が負けた場合ですって」
「その8割には従魔は含まれるのか?」
「ん~?従魔については書いてないね~。でもテイマーと従魔は一心同体?運命共同体?だから、別々には数えないんじゃな~い?」
「従魔も数に入れば最強クランだったな!」
「戦闘は参加出来るので、最強クランで良いと思いますよ」
いやいやいや。何言ってるわけ?
攻略組のクランの方が強いに決まってるだろうが。
うちの子達は確かに強いけどね?
特にガルムとリルは規格外だと思うけどね?
テラの毒も凄いし、それ以上だって言うムンドの毒はもう想像も出来ないけどね?
あれ?
うちの子最強だな。
ヨミとシズカも、他には劣るけどかなり強いし、今は回復などができるユキも居る。
やっぱり、うちの子最強で間違ってないな。
「あぁー!!どっかのクランが戦闘申し込んでくれないかなぁ!!」
ユズコさんや。
さすがにそれは無理じゃないかな。
たった六人のクランに戦闘申し込んだら、周りからの批判が凄いと思うぞ。
弱い者イジメにしか見えないだろ?
________________
これにて一件落着(?)です。
次回から数話、ここまでの人物設定や従魔達の設定、幻想世界ファンタジーワールドの設定などが入ります。
設定に興味のない方は、次の章でお会いしましょう!
応援ありがとうございます!
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