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冒険に行……かないので、せめて色々見てみようと思う
第277話:学習しようよ……俺
しおりを挟む予定より遅くログイン。
洗濯を始めたら止まらなくなり、予定外の大物まで洗ってしまった。
当たり前だが大物は乾かないので、コインランドリーへ。
そんなこんなで、予定より2時間遅れでのログインとなった。
レイとユズコへは連絡済みなので、先にログインして遊んでいるだろう。
今日のログイン場所は、クランハウスではなく『agriculture(アグリカルチャー)』の噴水広場。
ユズコが従魔達とクランハウスから『agriculture(アグリカルチャー)』まで冒険したいと言い出したからだ。
ほどほどでお願いします。
ヴィン:噴水広場に着いたぞ
一応クランチャットでログインを知らせる。
約束しているのはレイとユズコだが、気が向いたら他のメンバーも来るだろう。
オーベは多分来ないな。
前回ログアウトの時に別行動すると言っていたしな。
あれ?そもそもまだログインしてないのか。
オーベだけログオフ中になってる。
ユズコ:もうすぐ街に着くけど、俺と一緒で従魔達も入れるのか?
あ、そうか。テイマーが一緒じゃなきゃ街には入れないよな。
入れるのか?いや、確か俺がいない時はこっそり壁を乗り越えて……とか、昔クランハウスが移転する前に言っていたような?
ヴィン:従魔達は、俺が広場で呼ぶからユズコだけ街に入ってくれ
ユズコ:了解!てか、呼ばれた時にこっち側がどうなるのか気になるから、見届けてから行くな!
咲 樹:あ!それ、私も見たい!今から行くから待ってて!
咲樹の参加が確定しました。
待つのは俺か?ユズコか?両方か?
「咲樹は門の横の転移陣へ行きましたから、もう従魔達を呼びましょう」
いきなり後ろから話し掛けられて、ちょっと体がビクッとしてしまった。
わざとか?わざとなのか?レイよ。
レイの後ろを覗き込む。あれ?
一緒に来るかと思っていたジルドが居なかった。
「あぁ、ジルドなら急に呼び出されて、ログアウトしました」
仕事なのか、友人なのか、恋人なのか、何にせよ新年早々ご苦労様です。
いや、ゲーム内とはいえ悪友達と遊び倒している俺が言う事ではないな。
そういえば……
「ジルドって今、彼女いるのか?」
あ、首を傾げられてしまった。
「レイは」
「いませんね」
食い気味に答えられた。
そこは少し残念そうにするとか、恥ずかしそうにするところではないのだろうか?
まぁ良いけど。
ユズコ:咲樹も来たし、準備OKだ!呼んで良いぞ!
咲 樹:早く!呼んで呼んで!
はいはい。
「皆、順番に呼ぶからな。リルは小さくなっていてくれよ」
<主よ。我の背中には主の友が乗っているのだけど、落として良いのかい?>
「はぁ!?何してるわけ?これから呼ぶってのに?」
<どうなるか知りたいと言って、リルの背中に二人して登りおったぞ>
マジで何してるわけ?あの二人は。
「しょうがないから、そのままで良いか。リルを最後に呼ぶ事にするわ」
盛大な溜息を吐いた俺は悪くないと思う。
まずチビッ子組を呼ぶか。
「ヨミ、テラ、召喚」
スポーンと影から飛び出して来た二匹に体当たりされる。
これは、また噴水へ落ちるパターンだろうか?と思ったが、レイに支えられて事なきを得た。
召喚する時は、噴水を背にしては駄目だな。
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