ほんわりゲームしてます I

冒険に行……かないので、せめて色々見てみようと思う

第260話：死に戻り

　


　スライムを探しに出発！
　の前に、ちょっと一悶着。
「だから、今回は危険かもしれないから、駄目」
＜ボクが絶対守るから～＞
「ドーロはペットだから、死んじゃったらそれまでだよ？それでも良いのか？」
　いや、本当はどうだかよく知らない。
　でも従魔になっていない魔獣モンスターとかと同じ扱いだったはず。

　テラがドーロを抱えたままショボーンとしている。
　だがしょうがない。
　万が一俺が死んだ時、従魔はクランハウスへ強制転移されるが、ペットであるドーロだけはそ・の・場・に・取り残されるのだ。
　最強従魔達がいるので、戦闘バトルで死ぬ事は無いだろう。
　だがしかし、自分俺のウッカリで死ぬ事もあり得るのだ。

　ウッカリ毒蛇踏んで噛まれるとか。
　ウッカリ足を滑らせて川に落ちるとか。
　ウッカリ転んで崖から落ちるとか。
　ウッカリ転んで石に頭打ちつけるとか。

　いや、マジでこれで死に戻ったら、ウッカリ過ぎるな俺。
　とにかく、俺より最弱なドーロが街から離れた場所に取り残されるのは、死を意味するからな。
　他に同行者が居れば別だが、今回は誰もいない。
　そして今まで行った事のない地域で、今までより敵が強くなる……はずだ。
　次のシ・マ・に近い方へ向かうからな。

　あぁ、そうだ。
「今回はお留守番するか？テラ」
　俺の言葉に、わかりやすく狼狽うろたえている。
「ドーロだって、命の危険がある所に行くより、仲間と家でくつろいだ方が幸せだろう？」
　俺と目が合ったドーロは、一度首を傾げてからテラの腕からポンッと跳び降り、自分で兎の家へと向かって行ってしまう。

　ちょっとショックを受けて、ペット専用ゲートを眺めているテラの頭を撫でる。
「さて、行くか」
　全員で転移部屋へ移動した。



『industry（インダストリィ）』へと転移した俺達は、すぐに街を出た。
　ガルムに俺とヨミとテラとシズカが乗り、リルにムンドとユキとオーベとピリリが乗っている。
　そう、オーベとピリリも一緒である。

　転移部屋に行くのにリビングを通ったら、オーベとピリリが居たのだ。
　最初から行くのが判っていたらドーロも一緒に……いや、連れて行けない時もあると、テラに理解させる良い機会だったのだ。うん。
　ピリリもペットだけど、『しきしま』でオーベが死ぬ事は無いだろう。
　それに、ピリリはドーロと違って最弱ペットでは無いからな。
　寧むしろ俺より強い……シズカやユキよりも強そうか？ヨミはどうだろう？


「そういえばさ～」
　色々考えていたら、オーベに声を掛けられた。
　顔を向ける。
「スライムって外皮が固いでしょ～？」
　でしょ～？と言われても、俺は見た事もないのだが、とりあえず「あぁ」と同意しておく。

「咲樹がさ～、スライムの体液だけを熱してさ～」
　あ、予想がついたぞ。
「そんな事してるって知らなかった俺達はさ～、他の魔物モンスターと戦っていたわけよ～」
　咲樹アイツ、戦闘バトル中にやってたのか。
「で、まんまとスライムが爆発してさ～。灼熱の体液が周りに飛び散ったんだよ！？信じられなくない～？」
　予想通り。
「しかも複数匹だったらしくてさ～、危うく死に戻るとこだったよ～」
　予想以上でした。



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思わせぶりな題名ですみません（笑）