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冒険に行……かないので、せめて色々見てみようと思う

第234話:規格外?そんなレベルじゃない

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 乗合馬車馬車に付いて行ったら、リルとガルムが襲ってるように見えるよな。
 おそらく、初めてリルを街に連れて行った時よりも酷い事になるだろう。
 今、新しい街に行くのは諦めて、どこに向かうかな。
 新しい街へ行く時は、無害そうな人を連れて行こう。斗苫斗的か綺羅が良いかな。
 悪友達が一緒だと、悪目立ちするからな。
 有名な友人を持つと、色々と苦労する。

 この後の予定をとりとめもなく考えていたら、テラが目の前に飛んて来た。
<あそこ行きた~い!マーダースネークがいるところ~>
 はあぁ!?
 テラが可愛く、とんでもない提案をしてきましたよ。
 マーダースネークって、10メートル超の250キロで、しかも毒持ちっていうアレだろ?
「テラちゃん?今回はドーロも居るし、めた方が良いと思うぞ?」
 俺じゃなくて、ドーロの為だ。
 そう、俺の為じゃなくね!

<ん?マーダースネークが居る場所が、この近くにあるのかい?>
 おや?リルが難しい顔をしている。
「何かあるのか?」
 珍しい様子に、つい聞いてしまった。
<マーダースネークがいるのなら、ヨルムンガンドもいるかもしれないと思ってね>
 フラグ~!止めてください、リル様。
 世の中では、それはフラグと言うのですよ。
 聞かなきゃ良かった。

「いや、多分、もっと強い地域にいると思うぞ。あぁ、ほら、ニヴルヘイムだったか、今1番強い?地域とか」
 本来なら、リルもその辺に居るはずだった気がすると、悪友達が言っていたな。
 なぜか『しきしま』に居たけど。

 そういえば、リルはカラフル兎イベントの時もヨルムンガンドが出て来るかも、とか言っていたな。
 もしかして会いたいのかな?
 ヘルと違って、居場所不明だからな。



 テラとリルがマーダースネークの居る所に行きたいと言うので、渋々そこへと向かう事になった。
 いや、渋々なのは俺だけで、他の皆はウキウキワクワクやる気満々ですが……
 なぜかドーロまで楽しそうだ。
 お前、どう見ても蛇の餌サイズだからな?
 10メートル超だったら、俺も捕食対象だけどな。

 あ、そうだ。
 万が一間違えて倒してしまわないように、ヨルムンガンドの姿形を確認しておくべきだよな。
「リル。一応、ヨルムンガンドの見た目やサイズを教えてくれるか?」
<ヨルムンガンドのサイズ?我と同じで変幻自在だけど、1番見かけるのは3メートルくらいの小型だろうね>
 3メートルは小型でしょうか?
<最大は大陸をグルリと囲うくらいだから、視界に収まらないね>
 はあぁ!?それ、この世界に居て良いの?


ヴィン:誰か、ヨルムンガンドの最大サイズ判るか?リルいわく、大陸を囲うサイズらしいのだが、想像ができん。


 思わずクランチャットで質問してしまった。
 リルの言う大陸が、どれくらいのサイズかわからないからだ。
 北海道位かな?と、予想している。


ジルド:北欧神話のヨルムンガンドのサイズで良いなら、ミズガルズを囲うサイズだ
ヴィン:ミズガルズのサイズがわからん
ジルド:ミッドガルドとも言うが、ヨーロッパ大陸位だと言われているな


 北海道どころではありませんでした。
 ヨーロッパ大陸!?
 視界に収まらないとかのレベルじゃないぞ、リル。
 情報は正しく、詳しく、正確にお願いします。


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