ほんわりゲームしてます I

仲村 嘉高

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いろんな意味での初イベントに参加しますよ!

220:正月2日は宴会率が高い

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 クランハウスへ戻ってから、斗苫斗的と爺さんの両方へメッセージを送った。
 用件は勿論、ヨミのフェロニエールの件である。
 二人ともこころよく請け負ってくれた。
 斗苫斗的は、ドーロと似ているティアラタイプで、角の根元に豪華な装飾を施してくれるそうだ。
 爺さんの方は、角に引っ掛ける鎖タイプのフェロニエールを作ってくれるとか。

『明日には渡せるから、ログインしたら連絡を』
 イベント終了前には、渡してくれるとの事。
 詳しく説明しなくても、俺の意図を汲んでくれた。


 ログアウト前に、腹ごしらえをする事になり、間食おやつのつもりがガッツリご飯になった。
 なぜなら、悪友全員参加になったから。
 いや、これはむしろ宴会?

リッチブル成金雄牛のビーフシチュー買ってきた!よく買えた、俺!」
 そう言ったユズコが、寸胴鍋をアイランドキッチンへと置いたのが始まりだった。
 これも大人買いと言うのか?鍋買い?

「実は私もデストラウト死鮭のチャンチャン焼き買ってきたの」
 恐ろしくデカイ鉄板をキッチンに置いたのは咲樹だ。

「魔物茄子の肉味噌炒めだ。茄子はうちのだが、街の料理人に調理してもらった」
 ピリ辛の匂いが食欲をそそる。
 それにしても素材持ち込みで料理ってしてもらえるものなのだな。
 いや、これはジルドだからなのだろうか?

「え?これは宴会かな~?でも、俺は何も持ってないよ~?」
 オーベがインベントリのリストを確認している。
 下戸のオーベでは、提供できる酒類も無いだろうしな。
 いや、その前にマジで宴会なのか?
「あ、クラッカーチェリーならあった~」
 また聞き慣れない名前が出てきたよ。

 渡されたクラッカーチェリーは、硬い玉が紐で繋がれていて、玩具のアメリカンクラッカーのようだ。
「カチカチやって、ヒビが入ったら剥いて食べるフルーツだよ~。味はアメリカンチェリーだから、美味しいよ~」
 俺に手本を見せる為か、オーベがカチカチとやって見せる。

「うおっ!」
 勢いよく上下でカチカチとやっていたユズコが叫んだので見てみると、プラーンと紐だけを持っていた。
「勢いよくやり過ぎると、殻が割れて中身が飛んでいくから要注意ね~」
 注意遅っ!!
 飛んでいったは、従魔が美味しく頂きました。

 俺からも何か出そうとしたが、これ以上あっても食べられないだろうと言われたのでやめた。
 レイは、飲み物を出していた。
 日本酒から焼酎、泡盛、シードル、ワイン、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラ。
 各種リキュールまである。
 割り物の炭酸、ルイボス茶、烏龍茶、緑茶、果汁100%のジュースが山程。
 バーでも始めるのかな?



 ジルドは相変わらずカクテルを作ってテラに飲ませてるし、リルとレイはなぜか飲み比べを始めてる。
 今日のヨミの給餌係は、咲樹のようだ。
 クラッカーチェリーのが好きなのは、新発見。

 ユズコは、ドーロと遊んでいる。
 スキル【折紙】で動物を作って、簡易土俵の上で闘わせているのだ。
 勿論、ドーロも喜んで遊んでいる。
 食べて飲んで折り紙作って、ドーロにクラッカーチェリーやって、忙しそうだ。
 いや、楽しそう?

 俺の隣には、安定のガルム。
 そしてなぜかオーベ。
「はい、あ~ん」
 俺の目の前には、フランクフルト。
 従魔を構えないから、俺を構うのだろう。
 今日はテラをジルドに取られたからな。
 しょうがない。
 目の前のフランクフルトに齧り付いた。


 さぁ、正月イベントも残るは後1日だ。


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