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いろんな意味での初イベントに参加しますよ!
202:カラフル兎と……環境?
しおりを挟む全員が俺の部屋に集合した。
そして全員が、小屋の中のカラフル兎を鑑定している。
「複数名あるのは、おそらく増えた兎ですね」
「増えた全部に、ヴィンの名前があるのはなぜだ?」
「とりあえず~、所有権がはっきりしている兎は、皆一旦引き取ろうか~」
「まさかまた、魔石の所に増えてるとは思わなかったわ。小屋の大きさ失敗したかしら」
「俺のは赤ばかりだ!」
「ユズコは橙にも所有権あるが、俺は緑ばかりだ」
「金や銀もいるんですね」
「紫や橙なんて、初めて見た」
「そもそも何じゃ、この数は!」
いや、むしろそれは俺の台詞だ。
部屋に居る人数がおかしいだろ。
なぜ当たり前に居るんだ?
綺羅に斗苫斗的に、爺さん。
全員手にカラフル兎の入った箱を持ってるし。
俺の視線に気付いたのか、それぞれ説明を始める。
「兎用クッション作成の依頼で来たんですけど、丁度畳に生まれた兎が居たので、捕まえちゃいました!ちゃんと許可貰ってですよ!」
綺羅はジルドに呼ばれたらしい。
「僕は兎小屋自体の作成依頼です。咲樹様…さんの魔石から生まれたこの子を保護させていただきました」
言い直したけど様って言ったよな?斗苫斗的は、咲樹信者確定。害が無いから良いけど。
「ワシも兎の小屋の依頼じゃよ」
爺さんの手には(赤)と(黄)がいる。
オーベとユズコからの依頼なわけね。
綺羅が作ったクッションは、ジルドの部屋の床の間に置かれたらしい。
餌皿と水皿もあり、自由に過ごせるらしい。
すべて『らしい』なのは、まだ見てないからだ。
後で見に行こう。純和風な部屋、楽しみだな。
斗苫斗的が作った咲樹の兎小屋は、俺の小屋の半分くらいの大きさで、食堂、寝室、遊技場に分かれている。
遊技場には色取り取りの魔石が置いてある。
咲樹のカラフル兎は、全部魔石から生まれているからだろう。
爺さんが作ったオーベとユズコの小屋は、60✕60で、スライム板ではなく木製である。
それでも明かり取りで窓が設置されているので、暗くはない。窓はスライム板だ。
単なる木ではなく、防汚やら色々付与されているとか。
爺さん、魔導具師だったな。そういえば。
レイは、俺と同じで自作の小屋だ。
ちゃんと枠も作成され、水場もある。
餌場が無い?と思ったら、小さい出入口があり、餌場は別箱との事。
後は互いの部屋の出入口をくっ付けるだけで完成らしい。
これも後で見に行こう。
それぞれ、自分の所有兎を小屋へと移動する。
やはり咲樹の部屋がカラフルだな。
さて残りはどうするか……と思っていたら、オーベがマグカップを持ち上げる。
「誰か黄色い子いる~?」
マグカップの中を覗き込むと、二匹の(黄)が居た。
「これ、かなりの魔力が込められてますね」
マグカップを凝視しながら斗苫斗的が呟く。さすが錬金術師。
「私が貰っても良いか?」
ジルドが手をあげる。
そうか。ジルドの部屋だとなぜか(緑)しか湧かないからな。
「はいよ~」
オーベがジルドの手の上でマグカップを傾ける。
コロコロと(黄)が転がり出て来た。
雑っっ!!
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