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いろんな意味での初イベントに参加しますよ!
201:カラフル兎の所有権
しおりを挟む三箇日は持つだろうと用意したお正月料理がほぼ無くなったのはなぜだろう?
のっぺとか、うちにある1番大きな鍋に作ったのに。
ログインしました。
明日の朝食は、冷凍したご飯達の解凍からだな……などと考えてのログイン。
「ただいま」
<うむ。息災だったか?主>
「まあまあかな」
ガルムに抱きつく。
黒と赤の毛並みでパッと見は硬そうだが、実は極上の肌触りなガルム。
癒される。
<主、おかえりなさ~い>
俺に気が付いたテラが、一緒に遊んでいたドーロを抱き上げてフワフワと寄って来る。
「テラ、ドーロ、ただいま」
テラは俺に頬擦りした後、ドーロを俺の方へ差し出す。
両手で受け取って顔を近付けると、ドーロから頬擦りしてきた。
カラフル兎でも、ここまで慣れるのか。
イベント終了後にカラフル兎が全部居なくなったら、さぞかし批判が殺到する事だろう。
次にヨミと超小狼のリルが両肩に乗って、グリグリと頬擦りしてきた。
リルは超小狼姿だと、体型維持の為に魔力を消費されるので、カラフル兎に影響が出ないらしい。
色々考えているのか。偉いな。
カラフル兎の小屋を覗き込む。
「うわぁ」
げんなりした声を出した俺は悪くないと思う。
オーベとユズコ、人の小屋に新たに見つけたカラフル兎全匹入れやがったな。
もう数えるのも面倒な数だ。
<あの後、主の部屋でも何匹か増えたから入れておいたからね>
リルが得意満面で言うが、まさかお前……?
<リルは小狼姿だったのだがな。既に蔓延していた魔素はどうにも出来ぬ>
あ、疑ってすみませんでした。
ドーロはテラと一緒にいるのに、小屋の中には(金)が四匹。
あの後二匹も増えたのか。
さぞかしヨミの機嫌が悪かった事だろう。
<ヨミね~、新しい子が生まれる度にリルに跳び蹴りしてたよ~>
俺が小屋を見た後にヨミを見たからか、察したテラが説明をしてくれた。
リル。自業自得だ。多分。合掌。
あぁ、なるほど。だから小狼姿ではなく、超小狼姿なのか。
少しでも影響を減らそうとしたわけだな。
《イベントの追加システムのお知らせをします》
お?告知メッセージが届いた。
何なに?兎の所有権について?
『カラフル兎を鑑定すると、所有権が判るようになりました。
複数人明記されている場合は、所有権保持者を選択してください。
ただし、不正防止の為、自分を選択する事は出来ません。ご了承ください。
なお、カラフル兎は譲渡できません。
それでは、お正月イベント〈カラフル兎を捕まえろ!〉をお楽しみください。』
早速鑑定してみる。
所有者名がひとつしかないもの、ふたつあるもの、みっつあるものがいる。
ふたつとみっつには、必ず俺の名前が入っている。
これは、俺の脳みそには無理だ。
いや、時間を掛けて考えれば解るだろうけど、それは時間の無駄と言うものだな。
適材適所と言う言葉もある。
ヴィン:俺の部屋のカラフル兎小屋前集合!
全員ログインしているので、チャットで呼ぶ。
多分呼ばなくても、告知メッセージを読めば全員集まる気はするが、気分の問題。
普段と違う事をすると、イベントだなぁって気がするから。
学生時代の文化祭準備とかな。
小さな事でもワクワクしてたよな。
応援ありがとうございます!
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