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いろんな意味での初イベントに参加しますよ!
200:低レベルと高レベル
しおりを挟むレイとジルドはともかく、他の三人は早々に兎小屋を用意してもらわなければ。
とりあえずは全匹俺の兎小屋へ入れる。
レイは自分の小屋で良いのでは?と思ったのでそのまま口にしたのだが、無言で哀しそうな顔をされた。
「僕の子は仲間外れですか?」と表情が言っている。
「どうぞ」
カラフル兎を全部……テラが抱いている子以外を、俺の兎小屋へ入れた。
気付くと結構な時間が経っていて、EPがかなり減っていた。
最近はクランハウスにこもりがちで、食事の回数も多かったし、畑作業しながら野菜を食べたりしていたので、久しぶりの倦怠感だ。
カラフル兎の食事ばかり気にしていたが、自分達が空腹だったオチ。
「とりあえず食事して~、後の対策はそれから考えようか~」
皆でリビングへ移動する。
テラさんや、連れて行くのかい?
あぁ、連れて行くのか。まぁ、良いか。
「テラ、名前付けてあげたらどうだ?」
ここまで可愛がっているのだから、呼び名が無いと不便だ。
<良いの~?>
とても嬉しそうなテラ。
名前付けたら、従魔みたいにならないかな。
イベント終了後も残ったら良いな。
「名前か~」
テラに名付けの話をしたのに、なぜか皆が考えだす。
オーベはテラに給餌しながら、(金)を見ている。
「ヨミの子だからヨー子」
センスないな、咲樹。
「金の延棒からノベ」
お前も駄目だな、ジルド。
「え?ヴィンの名付けレベルに合わせるのですか?では、金と書いてカナで」
ちょっと待て、レイ。
前二人は、俺の名付けに合わせたと!?
二人を見るとニヤニヤ笑っている。
「金玉!」
ユズコが叫ぶ。
「却下!!」
いくら俺でも、それは無い。絶対無い。
<pomo d'oro>
はい?発音が良過ぎて聞き取れません。
<pomo d'oro 。イタリア語の『黄金の林檎』だよ>
リル?どこ情報?
「pomodoroならトマトでしょ?」
咲樹もイタリア語解るのか!?
「そう言えば、イタリアではトマトの語源が黄金の林檎だと言われてるな」
さすが雑学大王、ジルドだ。会話に付いていけている。
<ポモ?ドーロ?どっち~?>
<黄金ならd'oroの方だね>
<じゃあ、ドーロだね~>
可愛い。テラが(金)を抱きしめてる。
(金)改め、ドーロも嬉しそうに見える。
しかしスマン。
イタリア語が解らない俺には、どうしても「道路」に聞こえる。
言わない。言わないけどな!
とりあえず一旦ログアウトする事にした。
リルには、絶対に素の姿に戻らないように命令する。
面白がってカラフル兎を増やしそうだからな、この悪戯っ子は。
<見張っておくぞ>
<きゅ!!>
ガルムが言うと、ヨミが同意する。
体の大きさが違うからか、カラフル兎が生まれる時の違和感が違うらしい。
ヨミは本気で嫌なのだろう。
「頼んだぞ、ガルム、ヨミ」
ガルムに抱きついた後、ヨミを抱き上げ撫でる。
「解ったか?リル」
<しょうがないね>
どこか残念そうなリルの頭を撫でる。
「テラ。定期的に小屋に戻して、ご飯とお水をあげるように」
<は~い>
テコテコ歩いて来るテラの後ろを、ドーロがピョンピョン付いて歩く。
眼福!
余談だが、咲樹がポモドーロがトマトだと知っていたのは、イタリア料理からでした。
イタリア語ができるわけでは無いらしい。
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