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のんびりと家庭菜園を楽しむはずだったのだが、アレ?おかしいな
161:家庭菜園の準備をしよう!
しおりを挟むクランハウスに着いたが、建物には入らずに直接庭の畑へ行く事にする。
庭?気のせいかもしれないが、右を見ても左を見ても、柵の終わりが見えないのだが。
クランハウスの周りには森がある。
その一部を切り拓いて、畑と従魔の遊技場があるわけだが……
「村1個入りそうだら……」
俺の考えたのと同じ事を、隣のはれひめが口にする。
「テイマーにとっては、夢の環境ですよね」
今度は綺羅だ。
<この森自体にも、動物や弱い魔獣が住んでおるからな>
ガルムが言うなら間違いないだろう。
<きゅきゅ!>
ん?ヨミが心なしか胸を張ってる?
俺の服の中でだがな。
<自分の子分のうさぎが山程いるって、自慢しているようだよ>
いつも通訳ありがとう、リル。
「今度、野菜の収穫時期に、畑に連れておいで。おすそ分けをあげよう」
<きゅ!>
ヨミの耳がパタパタと俺の顎を撫でる。
「普通のうさぎって、魔物人参食べる~?」
オーベがはれひめに質問すると、はれひめはサムズアップをしてみせる。
やはり女版ユズコ!?
「大好物!」
はれひめの返答に、ジルドが自分のギルドカードを差し出す。
「魔物人参追加で」
うん。馬鹿なのかな?
大分わかり辛いが、建物から少し離れた所の柵が開くようになっていた。
畑を作ってから、扉に改良されたらしい。
同盟であれば、いちいち許可を取らなくても、庭には出入りできるようになったそうだ。あれ?前からだっけ?まぁいいか。
今の同盟は、クラン同士なのは1つもないそうで、あくまでも個人だけ。
ココア、ミロ、綺羅、爺さん、はれひめ。
同僚は、ペルセポネのリセットが認められたら考える。
「普通の畑はここ?」
ちょっと驚いたような顔ではれひめが聞いてくる。
家庭菜園ならば、音楽室くらいの大きさがあれば充分だと思うが?
「あっちの畑のイメージがあったから、この倍の大きさを想定して苗持って来ちゃった」
テヘッとか笑ってるけど、この畑も家庭菜園としては大きいからな。
「とりあえず、1回出して良い?」
持って来た苗を見せたいらしく、妙にソワソワしながらはれひめが聞いてくる。
「ああ、頼む」
俺も見たいので、畑の横のスペースを指差した。
「ほな、いくら~」
はれひめは、気を抜くと「ら」が出るのかな?などと関係ない事を考えていたら、とんでもない量を並べられた。
「ミニトマト、ナス、ピーマン、キュウリ、ゴーヤ、エダマメ、ハクサイ、ジャガイモ、バジル、イチゴ、スイカ」
多い、多い!
「種からのは、ダイコン、カブ、ラディッシュ、シソ、コマツナ」
だから多い、多い、多いって!
「現実に比べて全然楽だから大丈夫!季節も関係ないし、水やりも乾いたらあげるくらいで大丈夫だから!本当なら水たっぷりと、乾燥が好きな野菜は一緒の場所には植えられないけど、ここでは全部一定なんだよ!」
へぇ~。そもそも野菜は全て水たっぷりだと思ってたよ。
「本格的にやりたい人は、スキル取得すれば逆に本格的な植物育成ができるけどね」
ガーデニングしたいけどマンション暮らしの人とか、真面目に家庭菜園したいけど都会暮らしとかの人か?
俺はもふもふがメインだから、簡単な方でお願いします。
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