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のんびりと家庭菜園を楽しむはずだったのだが、アレ?おかしいな

147:世間は広いようで狭い

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「ガルム、アルミラージ変異種、ドラゴネットとくれば、次もとんでも従魔だろうと思ってました」
 良い笑顔で言う斗苫斗的ととまとまと
 別に、本当に路地裏には来てません。
「しかも一緒にいるのがレイさんですからね!ヴィンがテイムしたんだろうと予想しました」
 なんだろう。間違ってないのに、なぜか悔しい。
 ん?という事は……
「ここにいるのは皆、野次馬って事か?」
「そうなりますね!」
 元気に答えられた。

「知り合いじゃったのか!?」
 硬直が解けた爺さんが俺と斗苫斗的を交互に見る。
 俺と斗苫斗的は顔を見合わせてから、爺さんの方へと向く。
「ハーフリング仲間?」
 間違ってはいないはず。多分。
「仲間なんですか!?」
 お前が驚くのか、斗苫斗的。
 むしろ俺は、二人が知り合いだった事に驚いたよ。


 爺さんと斗苫斗的に、大人の片手に載るくらいのリルの毛をお裾分け。
 俺の手?両手でも余ったよ。
「これでドラゴネットの鎧をパワーアップさせますね!」
 と、斗苫斗的が言うので、全力で止めた。
 ただでさえ戦闘狂バトルジャンキー気味なのに、強化されたら狂戦士バーサーカー間違いなしだ。
 バーサーカーの語源が『鎧を着ない者』なのは、ご愛嬌。


 爺さんと別れて、噴水広場へと移動した。
 リルも無事にクランハウスへ入れるようになったので、ログアウトする事にする。
 従魔転送魔導具が全員をちゃんと転送できるかドキドキしたけど、エラー音も鳴って無いし、大丈夫だろう。
 次にログインしたら、店に持って行ってデータ確認してもらうかな。リル増えたし。

「俺、ここでログアウトす異界へ帰るわ。レイはどうする?」
 保護者のようにずっと温かく見守っていたレイ。決して生暖かくではない……よな?
「ちょっとギルドに寄ってからにします」
 ニッコリと微笑むレイに、また明日な!と挨拶をして別れる。
 ん?ギルドって方向違わないか?冒険者ギルドはその十字路を右……って、冒険者ギルドとは言ってなかったな。
 まぁ、良いか。


 斗苫斗的が先にログアウトして行った。
 実は、ログイン可能時間ギリギリだったらしい。
「これ、オーバーするとペナルティでしばらくログインできなくなるんですよ!」と、恐ろしい情報を教えてくれた。
 取扱説明書とりせつをちゃんと読もうと反省した。
 しばらくがどれくらいかわからないが、せっかくの年末年始の休日にログイン出来なくなるとか、どんな拷問か!

 明日は会社の仕事納めの日だ。
 明日の夜からガッツリ遊ぶ!
 年末の大掃除は、水回りだけで勘弁してもらおう。明後日の昼間でできる範囲でな。
 そういえば、正月明けには『日出処』のモフモフ達が帰って来るとか言ってたような?
 それこそレイとジルドのペットでも良い気がする。
 クランのペット?マスコット?とか、できるのか?

 噴水広場こんなところで考えに浸っている場合じゃない。
 ログアウト、ログアウトっと。


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