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強い魔獣がいるみたいなので、探してみようと……周りが盛り上がってます
96:準備しますよ!
しおりを挟む悪友達にバーベキューする事を一斉送信メッセージで送る。
レイから「すぐにログインするから待ってて」とメッセージが届いた。
リアルタイムメッセージ並みの返信の速さ。
オーベには、咲樹から友人を呼ぶ事を別口で送ったらしく「皆が良いなら良いよ」と返事が届いたそうだ。レイと良い勝負の速さだな。
「バーベキューの道具はあるんですか?」
ノックと同時に扉を開けたレイの第一声がこれだ。
「無いから買いに行くわよ」
返事をしたのは咲樹。
何かおかしくないか?お前等。
ここ、俺の部屋だよな?
そして続々と集まる悪友達。
何で俺の部屋集合?共有スペースで良くね?
「肉は狩ろう!」
まぁ、止めないけど。俺は買い物に行く。
あれ?何でテラはユズコの肩に移動するのかな~?
<<狩り~!>>
そんな可愛い顔で言われても……
「テラ?まだまともに狩りした事ないだろ?それに俺以外とまだ会話出来ないし」
そう。テラは人とは俺としか会話出来ない。
行かせてあげたいけど、俺は買い物に行かないと駄目だしな。
チラリとガルムを見る。
<しょうがない、儂も行こう>
ガルムが渋々といった感じで、ため息と共に言う。
「ガルム、よろしくな。テラ、ガルムとユズコの言う事をちゃんと聞くんだぞ」
<<は~い!>>
皆に聞こえないのが残念なくらいの、とても良いお返事でした。
ヨミは全然会話に参加しないからお留守番なのかと思ったら、中型犬サイズで角がグリグリの恐いヨミになって、街までの道中ずっと俺の護衛役でした。
キングウルフの群れを虐殺してました。
虐殺です。もう勘弁してあげてってくらいの酷い攻撃でした。
幻想世界がアイテムドロップ式で良かったです。解体して買取方式だったら、キングウルフの皮は、単なるボロ布でゴミ扱いだっただろう。
何で転移陣で街まで行かなかったかというと、単なる時間潰しだったりする。
オーベと咲樹の友人から現実1時間後にログインします、との連絡がきた。一緒にいるらしい。
ユズコ達はポーンブルを狩りに行ったので、街とは反対方向の為、別行動だ。
「キングウルフは皮か牙しか落とさないんですよね」
レイがドロップアイテムをインベントリに仕舞いながら残念そうに言う。
「アルミラージなら肉も落とすんだがな」
ジルドがチラリとヨミを見た。
変異種のヨミがいるからか、アルミラージが全然襲って来ないのだ。
「ちょっと離れてるんだけど、キラーバニーの生息地に行ってみる?」
咲樹が提案してくるが、俺達の目的は買い物であって、肉調達は別働隊だぞ。
「買い物優先」
俺の言葉に、咲樹がテヘペロみたいな仕草をしてくる。
とりあえず、ムカついたから蹴飛ばしておいた。レイもジルドも何やら制裁していたから、間違ってはいない。
あ、ヨミちゃん。角で刺すのはさすがにやり過ぎだからダメです。多分刺さらないけどね。
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