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強い魔獣がいるみたいなので、探してみようと……周りが盛り上がってます
90:兵達の夢の跡……かな
しおりを挟む「ご協力ありがとうございました」
ギルマスが笑顔でお礼を言ってくる。
協力したつもりはないのだが、結果的にそうなったから、そうなるのか?
「協力って言うか、利用ですよね?」
おや、レイがちと怖い。
「僕達は持ちつ持たれつな関係と言えなくはないですが、今後、ヴィンを本人の了承なく利用したら、絶対に許しませんので」
過保護だな、レイさんや。
「そうね。ヴィンは冒険者ギルドと関わる事は少なそうだものね」
過保護その2、咲樹。
微妙に俺のHPも削ってないか?
「冒険してないからな、ヴィン」
確実に俺をディスってるだろ。ジルド。
従魔強いのに……とか呟いたの、聞こえてるからな。
「今回は、ヴィンもやる気だったから許します。次はないですよ?」
最後にオーベが微笑んで告げた。
【憤怒の炎】とサルボボは、冒険者登録抹消後、レベル半分没収のうえ、警告を食らったらしい。次に詐欺まがいの事をしたら、犯罪者認定されるとか。
幻想世界内での犯罪者認定は、別にアカウント凍結や削除とかのペナルティがあるわけではないが、普通に人々から避けられ、冷遇される。
入店や販売、買取拒否するお店もあるとか。
なかなかシビアな世界である。
「で、何~?コレ~?」
オーベが俺の後ろを見ながら聞いてくる。
「う~ん。俺にもわかんないんだよね」
素直に答える。
「わははは。良かったな、ヴィン!大好きなモフモフが増えたな!」
ユズコが心底楽しそうに、サムズアップしてくる。
<<もふもふしてないと、ダメ~?>>
俺の右上辺りにフワフワ浮いているテラが悲しそうに呟いた。
「そんな事ないぞ!テラはモフモフしてないけど、可愛いし、手触り良いし、大好きだからな!」
これは本当。
確かにモフモフは大好きだし、幻想世界を始めた1番の理由だが、それだけが全てでは無い。
ドラゴンなんて、男の子の憧れだし、浪漫だ!
<モフモフなら、月兎はOKだの!>
うるさいぞ、クソカラス。
<白狐はモフモフ度は低いがスベスベの毛感触は圧巻だぞ>
だから何だ、クソカラス。
<何が不満なんじゃ!『日出処』の魔獣が従えられるんじゃぞ!?>
それがどうした、クソカラス。
「帰れ」
とりあえず『日出処』に帰れ。
使役していたテイマーがレベルダウンした事により、自然と従魔契約が解除されたらしい。
自由になった八咫烏と白狐と月兎が俺達の後ろを付いて来ているのだ。
「ぎゅぅぅ……」
胸元のヨミもずっと機嫌が悪いし、ガルムなんて俺から離れてコイツらの更に後ろを無言で歩いている。多分、監視してるんだろうな。
それにしても力技で従魔契約したら、力が劣ると解約されるのか。何かちょっと哀しいな。
そこには信頼関係とかは発生しないのか?
いや、サルボボだからかもな。アイツの従魔に対する扱いや態度は酷かった。
そもそも個別に名前を付けず、種族名をそのまま呼んでたよな。
自分の名前はセンスあったのに。
俺は現時点で従魔の誰よりも弱いので、例えレベルダウンしても大丈夫だろう。
「我が意に従え!テイム」なんてやってないしな。
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