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スキルが使えるようになったので、とりあえず色々試して遊ぼうと思う

60:現実でも調理しますよ【ちくわ巻き】

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 何か、滅多矢鱈にホットケーキを作った気がする。正確には、料理スキルさんが良い仕事しただけだけど。
 スライスチーズがなくなったので、途中でプロセスチーズのブロック切りに切り替え。
 ホットケーキのタネにチーズをゴロゴロ入れて焼くだけなので、俺の手間はほぼない。

 レイとジルドが黙々とヨミにホットケーキを与えていた。特にレイ。多分、総量はホールサイズ2個はいく。
 ガルムの次に食べてるよ、ヨミ。


「そろそろ夕飯食べに行かないとだな」
 ジルドがウィンドウを見ながら言う。
 散々食べていた気がするけど、現実リアルでは何も食べてないんだよな。
「ヴィンも無事にクランハウスに着いたので、集合で良いですね」
 久しぶりに声を聞いた気がするぞ、レイ。

「また4時間後?」
「そうだね~。ギリだしね~」
 咲樹とオーベが何やら相談している。
「4時間後だな!じゃ、俺レッドアラームなったから落ちるな!」
 ユズコが言うが早いかログアウトした消えた
 レッドアラーム……トイレか?

 ガルムとヨミを気の済むまでモフり、では俺もログアウト……とウィンドウのログアウトをポチると、[警告]が出た。
〈このままログアウトすると、ドラゴネットの卵が落ちます。よろしいですか?〉
 よろしくないです。
 パーカーのフード部分を持ち上げて、テラを手に…手に……大きくて重くて持ち上がらん!

「ガルム、ガルムの上でログアウトす異界に帰るから、落ちたテラをお願いしても良いか?」
<ふむ、ドラゴネットの卵だな。心得こころえた>
 よし。今度こそログアウトした。



 現実世界に戻って来ると、時刻は19時半。
 まだ誕生日なのか。幻想世界ファンタジーワールドでは何日も経っているので、不思議な感覚だ。
 今までで1番充実した誕生日を過ごしているな。

 モフモフ天国。冥界の番犬ガルムのあの大きさをモフれるのは、やはり幻想世界ファンタジーワールドならではだよな。
 胸元で大人しくしている兎とか、絶対に有り得ないしな。角あるけど。
 白虎とか銀狼とか、中身は友人だろうとモフモフに変わりはない。

 モフモフ天国を反芻してたら、既に10分近く経過していた。
 早く夕飯食べて、風呂入って、明日の準備しなきゃ。


 今日の夕飯は……冷蔵庫の中身を確認して、具沢山コンソメスープにチーズ入り玉子焼き、ちくわの梅干しと青じそ巻きとご飯。
 見事にバラバラだけど、バランスは悪くない、よな?多分。

 残ってた野菜を全部入れ、煮えたらウィンナーとコンソメを入れるだけの簡単スープ。
 野菜を煮てる間に他を調理。
 ちくわを縦に切れ目を入れて、中が下に向くように開く。青じそを並べて、たたき梅干しを塗り広げる。きゅうり半本を縦に4等分したのを置きクルクル巻いて、等間隔に爪楊枝を刺して、その間を切る。

 きゅうりをチーズに変えても美味いんだよな。きゅうりはそのままで、梅干しをスライスチーズに変えるのも有りだ。
 バリエーションが沢山あるし、簡単に作れるから家飲みのツマミの定番。
 あ、これも幻想世界ファンタジーワールドで作ろう。
 はたしてちくわがあるのか?そこが問題だな。


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