ほんわりゲームしてます I

仲村 嘉高

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クランハウスに行く為に『しきしま』目指して頑張りま……す?

35:ひとりで街中を歩いてみた

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 必要最低限の家事だけをして、幻想世界ファンタジーワールド戻って来たログイン
 予定より30分くらい早いけど、お店を見て回りたいんだよな。

 一応、全員へ既にログイン済だとメールしておく。チャットとは別で、ID交換をしていると送れるのがメール機能だ。まぁ、クランメンバーもパーティーメンバーもID交換してるのも、まだ五人だけだけどな。


あるじ、戻って来たのか>
 俺がログインしてからメールしていると、ガルムがのっそりと近寄って来た。
 噴水横の広場にある大木の下で寝てたらしい。ガルムの横をヨミがチマチマと跳んで来るのがまた可愛い。
<きゅ!>
 ヨミが飛びついて来た。今回は加減を覚えたらしく、俺が倒れるほどの衝撃は無い。
 そして、当たり前のように首元から洋服の中に入って行った。

「ただいま。ガルム、ヨミ」
 ガルムの胸の毛エプロンのモフモフを堪能する。
 さてと、どうするか。ここで俺達だけで行動すると、レイが従えたというミスリードの意味がなくなるからな。

「ガルム、皆が来るまで待ってられるか?」
<主は街中にいるのだろう?それならば、また木の下で待っていよう>
 俺の意図が通じたらしい。
<危なくなったら呼べ、念ずるだけで良い。すぐに駆けつける>
 何それ男前!
「ありがとう!ガルム」
 もう一度抱きついた。モフモフを堪能する為じゃなかったはずだが、このフワフワの魅力には勝てなかった。



 ガルムと分かれて、屋台が並んでいる広場へと移動した。
「食べ物はさっき……ここでは昨日になるのか?に、たくさん買ったから……」
 と言いながら、目の前の屋台に近付いちゃう俺。
「ヨミ、タコ焼き食べるか?」
<きゅ!>
 ギルドカードを出して買おうとしたが……

「お金は良いので、撫でて良いですか?」
 タコ焼き屋のお姉さんにそんな事を言われた。異界人プレイヤーだよな、この人。
 まぁ、撫でるくらいなら大丈夫だろう。
「軽くなら……」
 タコ焼きを受け取りながら返事をする。
 って、俺かよ!

「ウフフ。サラサラ可愛い」
 俺の頭を軽く2、3度撫でると、満足そうに微笑んだ。
 セーフ機能オンだから、俺が拒否してたられる事が出来ない仕様だ。
 ヨミのつもりでOKしたんだが、まぁ良いか。
「ありがとな」
 タコ焼きを目線まで上げてお礼を言って、店を後にした。

 実は、セーフ機能オン過度な接触NGだが街中での対人戦闘PvPはOKにしている俺。
 テイムされてる従魔を一方的に傷付ける事は出来ない。が、PvPはテイマーがOKすれば従魔も参加できるんだぜ!
 むしろ従魔無しで戦うテイマーはいないだろうけどな。
 勿論、俺から仕掛ける事はしないけど、売られた喧嘩は買う主義です。


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