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誕生日プレゼントにゲームを貰ったので、堪能しようと思う
12:装備を身につける
しおりを挟む服を買って……作って?とにかく、俺も一応冒険者らしい装備を手に入れた。
パーティーバトルの分け前で、何もしてないのに俺の懐は暖かい。
自分の服の代金だからとギルドカードを出したが、商人の誰も受け取ってくれなかった。
この世界の会計は現金とギルドカード払いがある。ギルドカードはデビットカードのようなもので、ギルドに預けてある金額までならカードで払えるシステムだ。
一応ことわっておくが現実では、さすがに悪友五人もここまで俺を甘やかす事はない。給料日前に奢ってくれるとか、旅行のお土産をくれるとか、一般的な関係だ。
高校1年生の時は、童顔で身長も小さかった俺を弟のように扱っていたフシはあるが……
「お金がね、湯水の様に貯まるのよ。特に私なんて装備もお金掛からないしね」
咲樹の言葉でその姿を見ると、ワンピースに胸当てにマント?ローブ?に、杖だ。刀や盾などの消耗品がないので、装備は一度良い物を揃えたら、なかなか買い替える事も無いだろう。
「咲樹以上に衣装に金が掛からないのが吸血鬼の私だな。戦闘用の服は種族固定な上に、暗殺者に装備はほぼ必要ないからな」
ジルドがマントをバサッと広げてみせる。映画とかの吸血鬼の登場シーンのようだ。
キザだけど、それがまた格好良い。惚れる。嘘だけど。
「武器は使わないの?」
素朴な疑問を口にする。
前回のレベル上げバトルでは、ジルドは俺のお守り役だったから戦闘には参加していない。
「一応持ってはいるけど、種族特性スキルが職業特性スキルで強化されて、馬鹿みたいに強いからな」
「ジルドの特殊スキルは、闇から小さい蝙蝠をたくさん出して、ソイツらが矢のように攻撃するんですよ」
レイが丁寧に説明してくれる。
見たい。それは、ぜひ見てみたい。
「それから、装備にお金が掛からないのは僕も同じです。
今手に入る中で最強の暗黒騎士専用装備ですから。壊れないし、摩耗しません。自己修復機能付きですので」
え、何ソレ、カッコイイ。
レイが暗黒騎士の装備に変更する。全身真っ黒で兜も黒。凄く長い剣も黒。
さっきの戦闘の時は、全身装備じゃなかったんだな。
俺も買って貰ったばかりの装備に変更する。
全身が淡い色合いで、虹色に光る素材が多い。背中に付いている小さい羽は、飛ぶ為ではなく加護の為らしい。
俺ではなく、装備に付いているのだ。
「テイマーって、こんな装備なのか?」
何か、俺のイメージだとコレでは種族『天使』の子供みたいでは?
疑問を口にすると、三人共が目を逸らした。ヲイ。
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