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最終章
第358話 旧知の来訪
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マリンに通され入室するリチャード。
レイの姿を見るやいなや敬礼する。
「レイ様もいらっしゃったのですね」
「ええ、そうよ」
「ギルマス就任のご挨拶に伺ったのですが、まさか手術後だったとは。手短に済ませます」
リチャードがオルフェリアのベッド横に立つ。
「オルフェリア様。ギルマス就任おめでとうございます」
「リチャードさん、ごめんなさい病室なんかで。ありがとうございます。でも、リチャードさんにこのような対応をされると困惑してしまいます」
「何を仰いますか。私はもうラルシュ王国の国民で、あなたの部下ですよ?」
「は、はい」
「それで用件なのですが、此度の戦いはギルドからもAランク冒険者を派遣します」
「Aランク冒険者……ですか?」
「ええ、レイ様とも面識がありますので、力になれるかと」
リチャードの言葉に、レイが反応した。
「私と面識? そんな冒険者いたかしら? というか、Aランクとはいえ今回は危険よ。それに冒険者には特別クエストがあるでしょう?」
冒険者ギルドには、白狂戦士と化した翼を持つモンスターの討伐を指示していた。
地上を侵攻するモンスターと違い、空を飛ばれると手の打ちようがないためだ。
ただ、空を飛ぶモンスターの数はそれほど多くないため、発見次第対処する方針だった。
「そうなのですが、その者は特別です。遅刻癖は相変わらずで申し訳ありません。間もなく来るかと」
リチャードが言うと同時に、扉をノックする音が響く。
マリンが対応すると一人の男が入室。
「すみませーん、遅れましたー」
気の抜けた声で挨拶する若い男。
ギルドマスターがいるというのに、緊張感の欠片もない挨拶だ。
「あなた! ウィル!」
「え? げっ! レ、レイさん! リマもいんのかよ!」
ギルドハンターで、Aランク冒険者のウィル・ラトズの姿があった。
数年前の騎士団隊長暗殺事件や、レイがまだ少女時代のネームド討伐クエストに参加していたウィル。
レイの最も古い冒険者仲間だ。
「久しぶりじゃない! どうしたのよ!」
レイは、同じくらいの身長であるウィルの両肩に手を置く。
そしてあまりの嬉しさに、そのまま抱きついた。
レイがアル以外の男に抱きつくことは、もはや事件と言っていいだろう。
狂戦士が完全に解けたレイは、以前よりも明るく感情を表に出すようになっていた。
「ちょ、ちょっと! レイさん! あ、レイ陛下!」
「ウィル! よく来てくれたわね!」
その様子を横で見ていたリマ。
リマもまた、ウィルとパーティーを組んでいた。
「お前、レイ陛下に抱きついてもらえるなんて、金貨一万枚払ってもできないことだぞ」
そう言いながら、今度はリマがウィルに抱きつく。
「いて! いてーよ! バカ力め!」
「フハハハ。アタシは金貨十万枚の価値だぞ! 嬉しいだろう?」
「ふ、ふざけんな!」
「照れるなよ」
「誰がアンタみたいな怪力女で喜ぶんだっつーの!」
「な、なんだと!」
その様子を眺めるレイ。
自然と笑みがこぼれ、懐かしさが込み上げる。
「ふふふ、あなた達は本当に仲が良いわね」
「「仲良くない!」」
マリンが人数分の紅茶を用意した。
改めて応接用のソファーに座るレイとリマ、リチャードとウィル。
そして、ベッドに横になるギルマスのオルフェリア。
ウィルが紅茶をすする。
「リチャードさんと話してね。オイラも力になろうと思ったんだ」
「嬉しいわ。アルも喜ぶわよ」
「で、レイ様。アル様は?」
「アルの相手は……竜種なのよ」
「え! りゅ、竜種! ま、また?」
「今回は仕方がないのよ。今までと少し違うの」
レイは事情を話した。
レイにとってウィルは特別だ。
多少の機密事項も話せる。
もちろん、ウィルも長年ギルドハンターをやっているため、情報の取り扱いは手慣れていた。
「こ、黒竜ウェスタード……。い、いくらアル様でも」
「分からない。でも私は、私たちはアルを信じるわ」
「そうですね。あの人なら大丈夫でしょう」
「ふふふ。そうよ」
アルを冒険者に誘ったのは、このウィルだった。
あの時はまだ冒険者にもなっておらず、人を斬る覚悟すら持てていない青年鉱夫だったが、それでもウィルはひと目見た瞬間からアルに普通ではない印象を持っていた。
「あの時冒険者に誘ってから数年で、今や国王だもんなあ」
「そうだぞウィル。アル陛下は本当に凄いんだぞ」
「アンタが自慢するこっちゃないだろう?」
「バカだな。アル陛下はアタシにとって弟であり、息子なんだよ」
「何言ってんだ?」
「お前も知ってるだろう。アタシはレイ陛下の母親で姉だ」
「あ? ああ、そうだったな……」
ウィルはレイの養母であるナタリーの最後を看取った。
その際ナタリーが、レイをリマに託したことも知っている。
「レイ陛下の夫ということは、アタシにとっても息子であり弟だろ?」
「はあ、アル様も迷惑だろうな……。こんなのが姉とか母とか言い出して」
「な、何だと!」
二人のやり取りに、懐かしさを感じるレイ。
「全く……。あなた達は本当に仲が良いわね」
「「仲良くない!」」
オルフェリアは思わず笑ってしまったが、骨折した肋骨と手術の傷口が痛みだす。
「オルフェリア! ごめんなさい! 大丈夫?」
「ごめん、オルフェリア」
「すんません、ギルマス」
オルフェリアは嫌な顔一つぜず、笑顔を見せた。
「ウィルの参加は大きな戦力になります。リチャードさん、ウィルに報酬を。予算はありますか?」
「はい、こちらで予算を組んでおります。ご安心ください」
ウィルがベッド上のオルフェリアに視線を向けた。
「あ、オルフェリアさん。そのことだけど、今回の報酬は不要です。世界が終わったら報酬も何もないので。ただ、もしこのクエストが成功したら、その……お願いが……」
「どうしたのですか?」
オルフェリアが問いかけると、鼻の頭を指で弾く仕草を見せるウィル。
「オイラも、レイ様とアル様の元で働きたいなあって……」
その言葉に驚くレイ。
「え? あなたギルドハンターやめるの?」
「はい。オイラがギルドハンターをやっていたのは、ナタリーの言葉があったから。でも今は状況が大きく変わったし、何よりあの時のメンバーが二人揃ってますので……その……オイラも一緒にって……」
「ふふふ。そうね、私たちのパーティーは特別だものね。いいわよ。じゃあウィルはリマと一緒に近衛隊の所属よ」
「え! リマと?」
「嫌なの? 嫌じゃないでしょう?」
「わ、分かりました」
レイは勘付いていた。
当時のウィルはナタリーのことが好きだったが、現在はリマに好意を寄せていることに。
そんな二人の思惑に全く気付かない恋愛下手なリマは、別の心配をする。
「レイ陛下。ウィルの近衛隊参加は、さすがに他国から批判が出るのでは?」
ラルシュ王国は軍隊の保有を認められていない。
王家の防衛のみ認められていた。
そのため、他国が承認した最低限の人数で近衛隊を編成している。
世界最高の双剣使いであるウィルの参加は、兵力の増強と捉えられてもおかしくはない。
「その点は何とかするわ」
リマに返事をしながら、視線をウィルに向ける。
「それにしても……リマでいいのよね?」
「あ、レ、レイ様。それは……は、はい」
「ふふふ。双剣使いってなんで皆そうなるのかしらね」
クロトエ騎士団の討伐隊隊長のデイヴはリマに告白していた。
デイブも双剣だ。
リマは双剣使いにモテるのだろうか?
レイはそんなことを考えていた。
「さてと。じゃあ、明日の早朝に出発よ。各自支度をして旅する宮殿に集合するように」
「ハッ!」
その場にいる全員が気を引き締めた。
レイの姿を見るやいなや敬礼する。
「レイ様もいらっしゃったのですね」
「ええ、そうよ」
「ギルマス就任のご挨拶に伺ったのですが、まさか手術後だったとは。手短に済ませます」
リチャードがオルフェリアのベッド横に立つ。
「オルフェリア様。ギルマス就任おめでとうございます」
「リチャードさん、ごめんなさい病室なんかで。ありがとうございます。でも、リチャードさんにこのような対応をされると困惑してしまいます」
「何を仰いますか。私はもうラルシュ王国の国民で、あなたの部下ですよ?」
「は、はい」
「それで用件なのですが、此度の戦いはギルドからもAランク冒険者を派遣します」
「Aランク冒険者……ですか?」
「ええ、レイ様とも面識がありますので、力になれるかと」
リチャードの言葉に、レイが反応した。
「私と面識? そんな冒険者いたかしら? というか、Aランクとはいえ今回は危険よ。それに冒険者には特別クエストがあるでしょう?」
冒険者ギルドには、白狂戦士と化した翼を持つモンスターの討伐を指示していた。
地上を侵攻するモンスターと違い、空を飛ばれると手の打ちようがないためだ。
ただ、空を飛ぶモンスターの数はそれほど多くないため、発見次第対処する方針だった。
「そうなのですが、その者は特別です。遅刻癖は相変わらずで申し訳ありません。間もなく来るかと」
リチャードが言うと同時に、扉をノックする音が響く。
マリンが対応すると一人の男が入室。
「すみませーん、遅れましたー」
気の抜けた声で挨拶する若い男。
ギルドマスターがいるというのに、緊張感の欠片もない挨拶だ。
「あなた! ウィル!」
「え? げっ! レ、レイさん! リマもいんのかよ!」
ギルドハンターで、Aランク冒険者のウィル・ラトズの姿があった。
数年前の騎士団隊長暗殺事件や、レイがまだ少女時代のネームド討伐クエストに参加していたウィル。
レイの最も古い冒険者仲間だ。
「久しぶりじゃない! どうしたのよ!」
レイは、同じくらいの身長であるウィルの両肩に手を置く。
そしてあまりの嬉しさに、そのまま抱きついた。
レイがアル以外の男に抱きつくことは、もはや事件と言っていいだろう。
狂戦士が完全に解けたレイは、以前よりも明るく感情を表に出すようになっていた。
「ちょ、ちょっと! レイさん! あ、レイ陛下!」
「ウィル! よく来てくれたわね!」
その様子を横で見ていたリマ。
リマもまた、ウィルとパーティーを組んでいた。
「お前、レイ陛下に抱きついてもらえるなんて、金貨一万枚払ってもできないことだぞ」
そう言いながら、今度はリマがウィルに抱きつく。
「いて! いてーよ! バカ力め!」
「フハハハ。アタシは金貨十万枚の価値だぞ! 嬉しいだろう?」
「ふ、ふざけんな!」
「照れるなよ」
「誰がアンタみたいな怪力女で喜ぶんだっつーの!」
「な、なんだと!」
その様子を眺めるレイ。
自然と笑みがこぼれ、懐かしさが込み上げる。
「ふふふ、あなた達は本当に仲が良いわね」
「「仲良くない!」」
マリンが人数分の紅茶を用意した。
改めて応接用のソファーに座るレイとリマ、リチャードとウィル。
そして、ベッドに横になるギルマスのオルフェリア。
ウィルが紅茶をすする。
「リチャードさんと話してね。オイラも力になろうと思ったんだ」
「嬉しいわ。アルも喜ぶわよ」
「で、レイ様。アル様は?」
「アルの相手は……竜種なのよ」
「え! りゅ、竜種! ま、また?」
「今回は仕方がないのよ。今までと少し違うの」
レイは事情を話した。
レイにとってウィルは特別だ。
多少の機密事項も話せる。
もちろん、ウィルも長年ギルドハンターをやっているため、情報の取り扱いは手慣れていた。
「こ、黒竜ウェスタード……。い、いくらアル様でも」
「分からない。でも私は、私たちはアルを信じるわ」
「そうですね。あの人なら大丈夫でしょう」
「ふふふ。そうよ」
アルを冒険者に誘ったのは、このウィルだった。
あの時はまだ冒険者にもなっておらず、人を斬る覚悟すら持てていない青年鉱夫だったが、それでもウィルはひと目見た瞬間からアルに普通ではない印象を持っていた。
「あの時冒険者に誘ってから数年で、今や国王だもんなあ」
「そうだぞウィル。アル陛下は本当に凄いんだぞ」
「アンタが自慢するこっちゃないだろう?」
「バカだな。アル陛下はアタシにとって弟であり、息子なんだよ」
「何言ってんだ?」
「お前も知ってるだろう。アタシはレイ陛下の母親で姉だ」
「あ? ああ、そうだったな……」
ウィルはレイの養母であるナタリーの最後を看取った。
その際ナタリーが、レイをリマに託したことも知っている。
「レイ陛下の夫ということは、アタシにとっても息子であり弟だろ?」
「はあ、アル様も迷惑だろうな……。こんなのが姉とか母とか言い出して」
「な、何だと!」
二人のやり取りに、懐かしさを感じるレイ。
「全く……。あなた達は本当に仲が良いわね」
「「仲良くない!」」
オルフェリアは思わず笑ってしまったが、骨折した肋骨と手術の傷口が痛みだす。
「オルフェリア! ごめんなさい! 大丈夫?」
「ごめん、オルフェリア」
「すんません、ギルマス」
オルフェリアは嫌な顔一つぜず、笑顔を見せた。
「ウィルの参加は大きな戦力になります。リチャードさん、ウィルに報酬を。予算はありますか?」
「はい、こちらで予算を組んでおります。ご安心ください」
ウィルがベッド上のオルフェリアに視線を向けた。
「あ、オルフェリアさん。そのことだけど、今回の報酬は不要です。世界が終わったら報酬も何もないので。ただ、もしこのクエストが成功したら、その……お願いが……」
「どうしたのですか?」
オルフェリアが問いかけると、鼻の頭を指で弾く仕草を見せるウィル。
「オイラも、レイ様とアル様の元で働きたいなあって……」
その言葉に驚くレイ。
「え? あなたギルドハンターやめるの?」
「はい。オイラがギルドハンターをやっていたのは、ナタリーの言葉があったから。でも今は状況が大きく変わったし、何よりあの時のメンバーが二人揃ってますので……その……オイラも一緒にって……」
「ふふふ。そうね、私たちのパーティーは特別だものね。いいわよ。じゃあウィルはリマと一緒に近衛隊の所属よ」
「え! リマと?」
「嫌なの? 嫌じゃないでしょう?」
「わ、分かりました」
レイは勘付いていた。
当時のウィルはナタリーのことが好きだったが、現在はリマに好意を寄せていることに。
そんな二人の思惑に全く気付かない恋愛下手なリマは、別の心配をする。
「レイ陛下。ウィルの近衛隊参加は、さすがに他国から批判が出るのでは?」
ラルシュ王国は軍隊の保有を認められていない。
王家の防衛のみ認められていた。
そのため、他国が承認した最低限の人数で近衛隊を編成している。
世界最高の双剣使いであるウィルの参加は、兵力の増強と捉えられてもおかしくはない。
「その点は何とかするわ」
リマに返事をしながら、視線をウィルに向ける。
「それにしても……リマでいいのよね?」
「あ、レ、レイ様。それは……は、はい」
「ふふふ。双剣使いってなんで皆そうなるのかしらね」
クロトエ騎士団の討伐隊隊長のデイヴはリマに告白していた。
デイブも双剣だ。
リマは双剣使いにモテるのだろうか?
レイはそんなことを考えていた。
「さてと。じゃあ、明日の早朝に出発よ。各自支度をして旅する宮殿に集合するように」
「ハッ!」
その場にいる全員が気を引き締めた。
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